中国とユネスコが連携 アフリカで女子の健康教育を広げるAi Xiaoya video poster
女子の健康教育をめぐり、中国とアフリカのあいだで新たな協力が進んでいます。国連教育科学文化機関(ユネスコ)と北京大学が連携した「アフリカにおける女子の健康教育プロジェクト」は、その象徴的な取り組みです。2025年現在、このプロジェクトはナイジェリア、ウガンダ、ボツワナで、女子の生活と教育現場に変化を生み出しています。
女性の発展の経験を共有する中国
この国際プロジェクトは、中国が女性の発展や公衆衛生の分野で培ってきた知見を、世界のパートナーと共有する試みの一つです。ユネスコと北京大学 公衆衛生学院が協力し、現地の教育当局や学校とともに女子の健康教育の仕組みづくりを進めています。
女子のためのハンドブック「Ai Xiaoya」とは
プロジェクトの中心にあるのが、女子の健康とウェルビーイング(心身の良好な状態)に関する手引き書「Ai Xiaoya」です。英語名の意味はFor Her Health(彼女の健康のために)で、女子が自分の体と心を理解し、安心して成長していくための基本的な情報がまとめられています。
ハンドブックは、次のようなテーマを分かりやすい言葉で解説しています。
- 思春期に起こる体の変化や月経などの基礎知識
- 毎日の衛生管理やこころの健康を守る方法
- 友人や家族とのコミュニケーション、互いを尊重する人間関係の作り方
単に知識を伝えるだけでなく、ジェンダーへの気づきを育て、暴力や差別のない前向きな人間関係を築く力を養うこともねらいとされています。
ナイジェリア・ウガンダ・ボツワナで広がる変化
CGTNのインタビューに応じたプロジェクトリーダー、北京大学 公衆衛生学院の馬英華(Ma Yinghua)教授は、この取り組みがナイジェリア、ウガンダ、ボツワナで女子の生活と教育システムを強化していると説明しました。
現地では、教師が授業や課外活動の中で「Ai Xiaoya」を活用し、これまでタブー視されがちだった健康や性に関する話題を、安心して話し合える場づくりが進んでいます。その結果、女子が自分の体について質問しやすくなり、学校に通い続ける意欲や自信にもつながっているといいます。
なぜ女子の健康教育が重要なのか
女子が適切な健康教育を受けられるかどうかは、学校への出席や学び続ける力、将来の選択肢に直結します。月経や身体の変化について正しい知識がなければ、不安から学校を休んでしまったり、周囲の偏見に苦しんだりすることも少なくありません。
逆に、科学的な知識とジェンダーへの理解があれば、女子は自分の権利を守り、暴力やハラスメントに対して声を上げやすくなります。今回のプロジェクトは、そうした「学ぶ力」と「自分を守る力」を同時に育てる試みだと言えます。
日本の私たちにとっての意味
アフリカで進む女子の健康教育の取り組みは、日本に住む私たちにとっても他人事ではありません。学校や家庭で、どこまでオープンに体や心のことを話せているか、ジェンダーに関する固定観念が残っていないか――考え直すきっかけにもなります。
中国とアフリカ諸国、国際機関が協力して進めるこのプロジェクトは、国境を越えて経験を共有し合うことで、次世代の健康と学びを支える一つのモデルケースと言えるでしょう。今後、アフリカの他の国々への展開や、デジタル教材としての活用など、どのように発展していくのかにも注目が集まりそうです。
Reference(s):
China shares expertise with Africa to promote girls' health education
cgtn.com








