広州交易会で次世代ロボットが主役に 第138回Canton FairのAI最前線 video poster
次世代ロボットとAI機器が主役に 第138回広州交易会が開幕
中国南部の広東省・広州市で2025年10月15日、第138回中国輸出入商品交易会(広州交易会、Canton Fair)が開幕しました。国際ニュースとしても注目されるこの場に、過去最多となる世界各地のバイヤーと出展企業が集まり、なかでも次世代ロボットとAI(人工知能)搭載機器が大きな存在感を示しています。
記録的な参加者を集めた「中国輸出入商品交易会」
Canton Fairは、中国本土を代表する大規模な総合見本市として知られ、世界のバイヤーが最新の製品や技術を一度にチェックできる場になっています。第138回となる今年は、海外からの参加者と出展企業が過去最多を記録し、リアルな対面ビジネスの場としての存在感をあらためて示しました。
グローバル志向の読者にとって、この国際ニュースが重要なのは、単なる展示会ではなく「これから世界に広がっていく技術と製品」が一気にお披露目されるショーケースだからです。ここで注目を集める分野は、数年後に私たちの日常やビジネスに入り込んでくる可能性が高い分野でもあります。
サービスロボットゾーンに見る「次の当たり前」
今年のCanton Fairでは、新たなテーマ別ゾーンが設けられ、その中でも特に話題を集めているのが「サービスロボットゾーン」です。このエリアでは、最先端のインテリジェント技術を搭載したロボットやAI機器が数多く展示されています。
会場では、例えば次のようなロボットが紹介されているとみられます。
- ホテルや商業施設で案内や警備を行うサービスロボット
- 倉庫や工場で自律的に移動し、荷物を運ぶ物流ロボット
- 高齢者や子どもの見守り、リハビリ補助を行うケアロボット
- 家庭内で掃除や簡単な家事を担う家事支援ロボット
これらのロボットの多くはAIを搭載し、人の動きや声、周囲の状況を理解しながら行動できるのが特徴です。単に「決められた動きをする機械」から、「状況に応じて柔軟に対応するパートナー」へと進化していることが、Canton Fairの会場からも読み取れます。
AI×ロボットが変える産業と日常生活
次世代ロボットやAI搭載機器の展示が注目される背景には、世界的な人手不足と、現場の安全性や効率性を高めたいというニーズがあります。製造業や物流、サービス業において、「どこまで自動化し、どこから人が関わるのか」という線引きが、今まさに見直されているからです。
AIロボットが得意とするのは、次のような領域です。
- 繰り返し作業や重労働の自動化による省力化
- 危険な環境での作業代行による安全性の向上
- 大量のデータを分析して最適な動きを選ぶ判断の高速化
- 人の動きや表情を学習し、サービス品質を高める接客支援
一方で、人にしかできない仕事も残ります。創造的な企画や、人の感情に寄り添う対話、倫理的な判断などは、引き続き人が担う領域です。Canton Fairで見られるのは、「人かロボットか」の単純な置き換えではなく、AIとロボットを前提とした新しい役割分担の模索だといえます。
国際ビジネスのショーケースとしての広州
第138回Canton Fairに世界中のバイヤーや出展企業が集まったことは、中国本土の製造業や技術力への関心の高さを示すと同時に、サプライチェーンの再構築が続くなかでも相互依存が続いていることを物語っています。
国際ニュースとして見ると、広州交易会は次のような意味を持ちます。
- 各国・地域の企業が、新しい取引先や技術パートナーを探す場
- 家電からロボットまで、世界のトレンドを一度に俯瞰できる場
- 政策や規制の変化を背景に、ビジネスモデルの転換を探る場
特にロボットやAI機器の分野では、ハードウェアとソフトウェア、クラウドサービスなどの組み合わせが重要になっており、一つの国や企業だけでは完結しにくくなっています。その意味で、Canton Fairは「国境を越えた協力の実験場」としての役割も担っています。
日本のビジネス・生活者が注目すべきポイント
日本の企業や個人にとって、第138回Canton Fairのロボット・AI展示から押さえておきたいポイントは次の3つです。
- サービスロボットの「汎用品化」
これまで実証実験レベルだったサービスロボットが、量産・国際取引を視野に入れた「商品」として並び始めています。価格や性能の競争が本格化すれば、日本国内の店舗やオフィス、公共空間でも導入が一気に広がる可能性があります。 - ソフトウェアとデータの重要性
同じような外見のロボットでも、搭載するAIやクラウドサービスによって、できることや使い勝手が大きく変わります。どのようなデータを集め、どのように活用するのかという視点が、今後の競争力を左右しそうです。 - 人とロボットの協働設計
現場の働き方をどう設計し直すかが、日本企業にとっても大きなテーマになります。ロボット導入そのものよりも、「人がどんな仕事に時間を使えるようになるか」を考えることが重要になってきます。
これからの「当たり前」をどう受け止めるか
2025年10月に開幕した第138回Canton Fairは、次世代ロボットとAI機器がすでに実用段階に入りつつあることを示しています。数年前まで未来の話に聞こえていた技術が、今は国際展示会で「買い付けの対象」になっているという変化は見逃せません。
通勤時間やスキマ時間にニュースをチェックするデジタルネイティブ世代にとっても、こうした国際ニュースは、将来自分の職場や生活がどう変わるのかを考えるヒントになります。次世代ロボットが「特別な存在」から「空気のようなインフラ」になっていく過程を、これからも追いかけていきたいところです。
広州交易会のサービスロボットゾーンに並んだ機器は、「AIとどう付き合う社会にしていくのか」という問いを、静かに、しかし確実に投げかけています。
Reference(s):
Canton Fair showcases next-gen robots and AI-powered devices
cgtn.com







