ガザ再建を阻む5500万トンのがれきと資材不足 UNDPが警鐘 video poster
ガザ再建を阻む「がれき」と「資材不足」
ガザ地区の復興は、がれきの山と建設資材の不足という二重の壁に直面しています。国連開発計画(UNDP)のガザ担当特別代表ヤコ・シリヤーズ氏は、住民が一刻も早く生活を立て直したいと願う一方で、推計約5500万トンに及ぶがれきの撤去や不発弾、資材へのアクセス制限が復興のスピードを大きく左右すると警告しています。
「早く家に戻りたい」住民の願いと長い道のり
2025年現在、ガザ地区の再建は国際ニュースの重要なテーマの一つになっています。日本語で状況を追う私たちにとっても、現地の人々が直面している具体的なハードルを知ることは、ニュースの見え方を大きく変えるきっかけになります。
UNDPのガザ担当特別代表ヤコ・シリヤーズ氏によると、ガザの人々は自宅に戻り、生活を立て直したいという強い思いを抱いています。一方で、同氏は復興への道のりが「長く、複雑になる」と見ています。物理的な破壊だけでなく、インフラや生計、コミュニティを一から組み立て直す作業は、短期間で終わる性質のものではないからです。
最初のハードルは推計5500万トンのがれき
シリヤーズ氏が挙げる第一の課題は、膨大ながれきの処理です。ガザでは、推計約5500万トンものがれきが残されているとされ、その撤去が復興の「最初の大きなハードル」になっています。
建物の再建やインフラの復旧を進める前に、倒壊した構造物の残骸や破片を安全に片づける必要があります。がれきの量が多ければ多いほど、重機やトラック、処分場の確保など、必要な時間とコストは増えていきます。
不発弾という見えない危険
さらにシリヤーズ氏は、現場に残された不発弾の存在が深刻な危険をもたらしていると警告します。不発弾は、がれきの中や地下に埋もれたまま残っている可能性があり、撤去作業に当たる人々や周辺の住民を危険にさらします。
一つひとつの場所で安全確認を行い、専門家が処理を進めなければならないため、作業はどうしても慎重にならざるをえません。その結果、がれきの撤去やインフラの復旧のペースが落ち、復興全体のスケジュールにも影響が出るおそれがあります。
建設資材へのアクセス制限が復興を遅らせる懸念
シリヤーズ氏はまた、建設資材へのアクセスが制限されていることが、復興を遅らせる要因になりうると指摘しています。家や道路などを再建するには、セメントや鉄鋼といった資材が欠かせません。
こうした資材が十分に現地に届かなければ、たとえがれきが片づいても、新しい建物を建てたり、生活に必要なインフラを整えたりする作業は思うように進みません。資材の流れをどう確保するかは、今後のガザ再建を左右する重要なポイントになりそうです。
「生活を取り戻す」という視点でニュースを見る
ガザの住民は、単に屋根のある場所を取り戻したいだけではなく、「生活そのものを立て直したい」と願っています。シリヤーズ氏の発言は、その切実な思いと、復興のプロセスがいかに長期的で複雑なものかを浮き彫りにしています。
2025年の今、ガザに関する国際ニュースを日本語で追う私たちにできるのは、破壊の規模だけでなく、がれき撤去や安全確保、資材不足といった足元の課題にも目を向けることです。建物が再び建つまでの時間の長さだけでなく、人々が安心して暮らせる日常を取り戻すまでの道のりの長さも、一緒に想像してみる必要がありそうです。
Reference(s):
cgtn.com








