米国で「No Kings」デモ拡大 トランプ大統領の「権威主義」に抗議 video poster
2025年10月18日、米国の主要都市や海外の首都で「No Kings(王はいらない)」を合言葉にしたデモが行われ、トランプ大統領の権威主義的だと批判される統治スタイルに抗議する人々が大勢集まりました。移民政策の強化や政敵の訴追、軍の動員に対する懸念が前面に出た今回の動きは、6月に行われた同様のデモの再来となっています。
「No Kings」が訴えるもの
デモ参加者が掲げた「No Kings」というスローガンには、「民主主義国家で一人の指導者に過度な権力を集中させてはならない」というメッセージが込められています。抗議者たちは、トランプ大統領が自らの権限を広げ、批判的な声を押さえ込もうとしていると受け止めており、その姿勢を「王のようだ」と表現しています。
10月18日、米国と海外で同時多発のデモ
この日、米国の複数の大都市に加え、海外の首都でも抗議行動が行われました。いずれの場所でも大勢の市民が集まりましたが、報告されている限りでは平和的な雰囲気が保たれ、行進やスピーチを通じて声を上げる形が中心だったとされています。
今回のデモは、2025年6月に行われた「No Kings」行動をなぞるような形で企画されており、単発のイベントではなく、継続的なムーブメントとして広がりつつあることを印象づけました。主催したのは草の根の市民グループで、政党や大規模組織ではなく、市民レベルの危機感が出発点になっている点も特徴的です。
抗議の矛先:3つの政策への不安
参加者たちがとくに問題視しているのは、トランプ政権の次の3つの点です。
- 移民への取り締まり強化:国境管理や入国規制を一段と厳しくする動きが、「弱い立場にある人々を追い詰めている」として批判されています。
- 政敵や反対派の訴追:政権に批判的な人物や団体に対する捜査・訴追をめぐり、「政治的な対立を司法の場に持ち込んでいる」との懸念が出ています。
- 軍の動員:国内外での軍の投入について、抗議者は「治安や安全保障だけでなく、政治的目的にも軍を利用しているのではないか」と警戒しています。
政権側はこうした政策を、治安や国家安全保障を守るために必要だと位置づけてきましたが、今回のデモはその説明に納得していない市民が少なくないことを示した形です。
6月から続く市民の問いかけ
「No Kings」デモは、2025年6月にも実施されており、今回の行動はその延長線上にあります。時間をおいて再び大規模な人々が街頭に集まったことは、「一度の抗議で終わらせない」という意思の表れとも言えます。
共通しているのは、「誰であっても、長く権力の座にいる指導者には厳しい監視が必要だ」という感覚です。抗議者たちは、具体的な法案や政策への反対にとどまらず、民主主義のルールそのものを守れるのかどうかを問いかけているように見えます。
日本の読者にとっての意味
今回の「No Kings」デモは、米国政治に関するニュースであると同時に、世界の民主主義が直面する共通のテーマも映し出しています。
- リーダーの強い権限と、市民の自由や多様性をどう両立させるか
- 司法や軍といった強力な装置を、政治がどう扱うべきか
- 市民が平和的な方法で異議を表明し続けるには、どのような環境が必要か
米国や海外の出来事として眺めるだけでなく、「自分が暮らす社会で同じことが起きたらどう感じるか」という視点で考えてみると、ニュースの受け取り方も変わってくるかもしれません。今後、「No Kings」を掲げた動きがどのような広がりを見せるのか、引き続き注目されます。
Reference(s):
'No Kings' demonstrations draw large crowds across the U.S. and abroad
cgtn.com








