中国本土の90歳インフルエンサー Z世代が「おばあちゃん」をSNSの主役に video poster
Z世代の若者たちが、中国本土のおばあちゃん世代をSNSの主役に押し上げています。90歳のグラニー・メイインさんのような高齢者インフルエンサーは、世代を超えたつながりと「年齢を重ねても挑戦できる」という新しいロールモデルを体現しています。
90歳・メイインさん、Z世代の「推し」に
フォロワーが100万人を超えるグラニー・メイインさんは、その多くがZ世代の若者です。90歳という年齢でありながら、日常を切り取った動画ブログで、若いフォロワーと積極的に交流しています。
動画の内容は、料理やガーデニングといった暮らしの工夫から、人生の知恵、地域社会への関わり方までさまざまです。人生を思いきり楽しみながら、できる形でコミュニティに還元していく姿が、多くの若者の共感を呼んでいます。
Z世代が「おばあちゃんコンテンツ」にハマる理由
この現象の背景には、都市部で暮らす若い世代の価値観の変化があります。忙しい日常のなかで、素朴な暮らし方や伝統的な生活スキルに触れられる動画は、実用的であると同時に、心の癒やしにもなっています。
- 伝統的な料理や保存食づくりなど、家庭で受け継がれてきた技が学べる
- ガーデニングや手仕事を通じて、スローでていねいな暮らしに触れられる
- 長く生きてきたからこその人生観や言葉が、就職や将来に悩む若者の支えになる
ネット上のミームとして広まる「Let'em cook」(好きなようにやらせてみよう)という合図のように、高齢者が自分らしく挑戦する姿を、若者が楽しみながら見守り、応援している構図が見えてきます。
高齢者の幸福を国家的優先課題にする中国本土
中国では、高齢者の幸福が国家的な優先課題とされています。アクティブエイジング(元気に年を重ねること)と社会的包摂を進めるために、新しいテクノロジーの活用も重視されています。
高齢者がスマートフォンや動画配信を使いこなし、社会やコミュニティとつながり続けることは、その一つの具体的なかたちです。グラニー・メイインさんのような存在は、高齢者が支えられる側であるだけでなく、知恵と経験をデジタル空間で共有する「発信者」になりうることを示しています。
都市部の若者にとっては、そうしたコンテンツを通じて伝統的な生活スキルを学べるという意味で「実用的」であり、同時に心温まる物語としても楽しめる、いわばウィンウィンの関係が生まれています。
「年齢を重ねても主役になれる」社会へのヒント
中国本土で見られる高齢者インフルエンサーの広がりは、高齢社会を生きる私たちに、いくつかの示唆を与えてくれます。
- 高齢者の持つ知恵やスキルは、デジタル技術を通じて若い世代に届け直すことができる
- 「教える側」と「教えられる側」は年齢で固定されるものではなく、互いに学び合う関係になりうる
- 世代間ギャップは、大げさな政策だけでなく、日常を切り取った短い動画や対話からも埋めていける
高齢者が「もう年だから」と一歩引くのではなく、オンラインでもオフラインでも自分らしく前に出ることで、社会全体が少しずつ変わっていきます。若い世代の視点から見れば、「Let'em cook」的なまなざしで見守りつつ、ときに学び、ときに支える関係が自然に生まれているとも言えます。
Z世代が中国本土のおばあちゃんたちをSNSの主役に押し上げる現象は、デジタル技術が世代間の距離を縮め、年齢に関わらず誰もが物語の中心に立てる時代が始まっていることを象徴しているのかもしれません。
Reference(s):
cgtn.com








