ガザの学生「卒業の夢を奪われた」 停戦後も続く教育危機 video poster
イスラエルとハマスの停戦から1か月が過ぎた2025年現在も、ガザの教育システムは深刻な危機にあります。200校を超える学校や大学が破壊され、ある学生は「卒業という一生の夢を奪われた」と訴えています。
停戦から1か月、なお続くガザの教育危機
国際ニュースとして伝えられているように、イスラエルとハマスの停戦から1か月が経った時点でも、ガザの教育システムは「依然として危機的な状況」にあるとされています。記事によれば、ガザでは200以上の学校や大学が破壊されました。
学校や大学が失われることは、単に建物が壊れるというだけでなく、子どもや若者が学ぶ場、将来の選択肢、社会全体の復興力が失われることを意味します。
「卒業の夢を奪われた」ナイファ・ジヤード・ムスレさんの声
瓦礫と化したイスラミック・ユニバーシティ周辺で暮らしているのが、ナイファ・ジヤード・ムスレさんという大学生です。彼女は自宅を追われた避難民のひとりであり、今も崩れたキャンパスのそばで生活せざるをえない状況にあります。
ムスレさんが語った言葉は、ガザの教育危機を象徴するものとして報じられています。
子どもの頃からずっと待ち続けてきた人生の夢は、大学を卒業することでした。でも、その夢は私たちから奪われてしまいました。
卒業という節目は、多くの人にとって「努力が報われる瞬間」であり、家族や友人と喜びを分かち合う大切なライフイベントです。その機会が突然失われたときの喪失感は、数字では測ることができません。
教育インフラの破壊がもたらす長期的な影響
今回のように200を超える学校や大学が失われると、その影響は何年、何十年にもわたって続きます。教室や図書館、研究室がなくなれば、学びのペースは大きく乱れ、進学や就職といった人生の計画も立てにくくなります。
特に大学教育は、単に知識を身につける場ではなく、同世代が出会い、議論し、将来の社会をつくる準備をする場でもあります。そのキャンパスが瓦礫になったとき、失われるのは「場所」だけでなく、そこで育まれるはずだったつながりや経験でもあります。
- 授業の中断やオンライン環境の不足により、学習そのものが停滞する
- 卒業の遅れが、仕事や収入の機会の遅れにつながる
- 「どうせ勉強しても意味がない」という諦めの感情が広がるリスクがある
ムスレさんのように、「一生の夢だった卒業」が突然奪われた学生がいるという事実は、教育インフラの破壊がもたらす人間的な代償の大きさを物語っています。
遠く離れた日本から、このニュースをどう受け止めるか
日本で日常的にニュースをチェックしている私たちにとって、ガザの教育危機は、地理的にも心理的にも「遠い話」に感じられるかもしれません。それでも、ムスレさんの言葉には、国や地域を超えて響く普遍的なテーマがあります。
それは、「安全に学ぶ権利」と「自分の将来を自分で選ぶ権利」です。学校や大学が破壊されるとき、失われるのは教室だけでなく、その権利そのものです。
国際ニュースを日本語で追いかける私たちにできることは、まず事実に目を向け、そこで生きている一人ひとりの声に耳を傾けることです。そして、SNSや日常の会話の中で、このようなニュースを共有し、「教育とは何か」「安心して学べる環境とは何か」を自分ごととして考えてみることかもしれません。
ムスレさんの「奪われた卒業の夢」は、ガザだけの物語ではなく、どこに生まれたとしても、誰もが持っているはずの「学びたい」という思いの尊さを静かに問いかけています。
Reference(s):
cgtn.com








