中国の李強国務院総理、G20で広範な国際協力を呼びかけ video poster
南アフリカ・ヨハネスブルクで開かれるG20サミットで、中国の李強国務院総理が各国に対し、より広範なグローバル協力を強化するよう呼びかけました。世界経済の減速や安全保障の不透明感が続く中、主要国がどのように協力していくのかが改めて焦点となっています。
ヨハネスブルクでのG20サミットで何が語られたのか
第20回G20サミットの第2、第3セッションが、今週末の土曜と日曜にかけてヨハネスブルクで予定されています。李強国務院総理はこれらの会合に出席し、各国首脳らに対して、G20が「より幅広いグローバル協力」を進めるべきだと訴えました。
李総理は、G20が世界の課題に共同で取り組み、持続的な発展を促すために、協調の枠組みを経済分野だけでなく、幅広い分野へと広げていく必要性を強調しました。発言は、G20を単なる危機対応の場ではなく、中長期的な成長と安定を支える「協力プラットフォーム」として位置づける内容となっています。
「より幅広いグローバル協力」とは何を意味するのか
李総理が呼びかけた「広範な協力」は、大きく次のような方向性を示していると考えられます。
- 従来の金融・財政協調から、産業、技術、環境などを含む総合的な協力へ
- 単独の国益ではなく、共通の課題解決を優先する枠組みづくり
- 先進国と新興国の対話を深め、格差や分断を和らげる国際的なルールづくり
G20はもともと世界経済・金融危機への対応として存在感を高めてきましたが、近年は気候変動、エネルギー、保健、デジタル経済など、議題が多様化しています。李総理のメッセージは、こうした流れをさらに前に進め、G20を「包括的な国際協力の場」として活用していこうという方向性を示したものと言えます。
なぜ今、G20での協力強化が重要なのか
2025年現在、世界は複数の課題が同時進行する「多重危機」の様相を呈しています。地域紛争や地政学的緊張、エネルギー価格の変動、サプライチェーンの再編、気候変動の深刻化などが重なり合い、各国の政策対応は複雑さを増しています。
こうした中で、主要国がそれぞれの立場から主張を強めるだけでは、問題の解決は難しくなります。G20という枠組みで:
- 相互の立場や優先課題を共有する
- 共通の利益がどこにあるのかを探る
- 対立を管理しながら、協力できる分野を広げる
といったプロセスを積み重ねることが、国際経済の安定にとって重要になっています。李総理の呼びかけは、こうした国際協調の流れを後押しするメッセージとも受け止められます。
日本とアジアにとっての意味
日本やアジアの国々にとっても、G20における協力強化は無関係ではありません。輸出入や投資、観光、人材交流など、多くの分野で世界経済と深く結びついているためです。
- 国際協調が進めば、貿易や投資のルールが安定し、企業の中長期的な計画が立てやすくなる
- 環境技術やデジタル分野での協力が強まれば、新しいビジネスや雇用の機会につながる
- 成長が遅れている地域への支援が進めば、市場拡大の余地も広がる
一方で、G20での議論が十分にかみ合わず、協力よりも対立が前面に出るような状況になれば、世界経済の不安定さは長引きかねません。日本としても、対話と協調を重視する姿勢を維持しつつ、自国の立場を丁寧に発信していくことが求められます。
押さえておきたいポイント
今回の動きを短く整理すると、次の3点がポイントです。
- 中国の李強国務院総理が、ヨハネスブルクのG20サミットで「より広範なグローバル協力」を呼びかけた
- 世界の課題に共同で取り組み、発展を促す「協力の場」としてG20を位置づけるメッセージとなっている
- 日本を含むアジアにとっても、国際ルールや経済環境の安定につながる可能性があり、今後の議論の行方が注目される
G20が今後どこまで具体的な協力の成果を生み出せるのか。各国の思惑が交錯する中で、今回の李総理の呼びかけが、どのような形で実を結ぶのかが問われていきます。
Reference(s):
Chinese premier urges G20 to strive for broader global cooperation
cgtn.com







