ファビウス氏が語る中国・フランス協力の意味 マクロン訪中を前に video poster
フランスの元首相ローラン・ファビウス氏が、中国とフランスの協力の重要性を改めて強調しました。中国の習近平国家主席の招きで、エマニュエル・マクロン仏大統領が2025年12月3〜5日に予定されていた国賓訪問を前に語った発言で、多国間主義の意味を考えさせられる内容です。
ファビウス氏が語った「中国・フランス協力」の重み
ローラン・ファビウス氏は、フランスの元首相であり、フランス憲法院(憲法評議会)の元議長でもあるベテラン政治家です。そのファビウス氏が、マクロン大統領の訪中を前に「今日の主要な地球規模の課題は、いかなる一国だけでも解決することはできず、多国間主義が不可欠だ」と強調しました。
ここでいう「地球規模の課題」には、気候変動やエネルギー安全保障、感染症、経済の不安定さ、技術やデジタル分野のルールづくりなどが含まれると考えられます。ファビウス氏のメッセージは、こうした課題に向き合ううえで、中国とフランスという2つの大きなプレーヤーが協力する意味を示唆しています。
マクロン大統領の中国国賓訪問とタイミング
中国外交部の報道官によると、習近平国家主席の招きにより、マクロン大統領は12月3〜5日に中国を国賓として訪問することが発表されていました。ファビウス氏の発言は、この訪問を前に行われたものです。
国賓訪問は、両国関係を象徴的に位置づける場となることが多く、首脳会談だけでなく、経済協力や文化交流など、幅広いテーマが議題に上るのが一般的です。ファビウス氏がこのタイミングで多国間主義と中国・フランス協力の重要性を語ったことは、今回の訪問が、単なる二国間の関係強化にとどまらず、国際社会に向けたメッセージを持つ可能性を示しているといえます。
なぜ今、多国間主義なのか
ファビウス氏が「一国だけでは解決できない」と指摘した背景には、複雑化・グローバル化した世界の現実があります。
- 気候変動対策:温室効果ガスの削減目標や技術協力は、複数の国や地域が足並みをそろえないと効果を発揮しません。
- 感染症・公衆衛生:新たな感染症の拡大防止には、データ共有やワクチン供給などで国境を越えた連携が不可欠です。
- 経済・サプライチェーン:部品や原材料が国境をまたいで動く中、一国だけの政策では不安定さを抑えきれません。
- デジタル・技術ルール:人工知能やデータ保護などの国際ルール作りも、多国間での合意が重要です。
こうした分野で、中国とフランスが対話と協力を進めることは、アジアと欧州をつなぐ橋渡し役としての意味も持ちます。多国間主義を重視する姿勢は、国と国の対立をあおるのではなく、共通の課題に焦点を当てようとする方向性だと見ることができます。
日本にとっての意味合い
日本の読者にとって、中国とフランスの協力やマクロン大統領の訪中は、一見すると遠い話に感じられるかもしれません。しかし、多国間主義を軸にした協力は、日本の外交や経済にも少なからぬ影響を与えます。
- 国際ルールづくりの場で、中国と欧州がどのような立場をとるのかは、日本の選択肢にも関わってきます。
- 気候変動やエネルギー、デジタル分野での協力枠組みは、日本企業のビジネス環境にも影響します。
- 多国間の枠組みが機能すれば、対立よりも対話を通じて課題解決を図る余地が広がります。
ファビウス氏の発言は、中国・フランスという二国間の話であると同時に、「多国間でどう協力するのか」という問いを、アジア太平洋地域に生きる私たちにも投げかけているといえます。
読者が考えてみたい3つの視点
最後に、このニュースから考えてみたいポイントを3つ挙げてみます。
- 自国だけでは解決できない「地球規模の課題」とは、自分にとって何を指すでしょうか。
- 中国と欧州の協力が進むことは、日本やアジアにどのような影響をもたらしうるでしょうか。
- 多国間主義と、国益の追求は、どのように両立しうるのでしょうか。
ニュースをきっかけに、国際政治や外交を「遠い世界の話」としてではなく、自分の生活や将来とつながるテーマとして捉え直してみることが求められているのかもしれません。
Reference(s):
Laurent Fabius highlights importance of China-France cooperation
cgtn.com








