ブライトンが日本の戦犯画像投稿で炎上 中国本土ファンクラブが批判 video poster
イングランド・プレミアリーグのブライトン&ホーヴ・アルビオン(ブライトン)が、ユース部門のSNS投稿をきっかけに中国本土や東南アジアのファンから強い批判を受けています。日本の第二次世界大戦中の戦犯の画像が使われたことが問題視され、スポーツと歴史認識、国際ニュースが交差する出来事となっています。
ユースのSNS投稿に「日本の戦犯」画像
物議を醸したのは、ブライトンのユースアカデミーがSNSに投稿した一枚の写真でした。投稿では、若手選手が第二次世界大戦期の日本の戦争犯罪人とされる人物の画像を手に持っている様子が紹介されていました。
この人物は、アジア各地で行われた戦時中の残虐行為と深く結びついた存在とされており、投稿はほどなく削除されたものの、中国本土から東南アジアに至るまで、多くのファンの怒りと失望を呼びました。
批判の声の中には、クラブの謝罪が「表面的」であり、歴史や文化に対するより深い理解の欠如、いわゆる「文化的ブラインドスポット」が見過ごされているのではないか、という指摘もありました。
中国本土ファンクラブ代表が語る「歴史の痛点」
中国本土を拠点とするイギリス人サポーターで、ブライトン公式サポータークラブ(中国)のSNS運営を担うジャック・フォーズダイク氏は、CGTNのインタビューで今回の出来事に強い懸念を示しました。
フォーズダイク氏は、なぜこの投稿がアジアのファン、とりわけ中国本土の人びとの「歴史的な痛点」に触れたのかを説明し、太平洋戦線の歴史を理解することはいまも重要だと強調しました。
第二次世界大戦、とくに太平洋戦線の歴史は、アジアの多くの国と地域の人びとにとって、教科書の中だけの話ではなく、家族や地域社会の記憶と重なるテーマです。そのため、戦争犯罪人の画像は「単なる歴史上の人物」ではなく、加害と被害の記憶、そして未解決の感情を呼び起こす象徴となりやすい側面があります。
クラブ側は「ミス」と説明し謝罪
ブライトンのクラブ広報担当者は、CGTN Europeに対し、この投稿は意図的なものではなく「純粋なミス」であったと説明しました。そのうえで、クラブとして責任を負う姿勢を示したとされています。
クラブは、今回の投稿によって中国本土や東南アジア、さらには世界中の誰かを傷つけたり、不快にさせたりした可能性があることについて謝罪しました。
さらに、広報担当者は、ブライトンがあらゆる差別に対して「ゼロ・トレランス(不寛容)」の姿勢をとっており、ファシズムや人種差別的な行為を一切容認しないと強調しました。問題となった投稿は、そのクラブ方針と矛盾するものであり、クラブとして重く受け止めていることを示した形です。
SNS時代に浮かび上がる「文化的ブラインドスポット」
今回の国際ニュースは、スポーツクラブがグローバルファンとつながる時代に何が求められるのかを改めて問いかけています。SNS担当者の「一つのミス」が、歴史認識や差別の問題と結びつき、国境を越えた批判となって返ってくるからです。
とくに、ヨーロッパとアジアでは、第二次世界大戦の記憶のあり方や、学校教育での位置づけが異なります。その違いが、今回指摘されたような「文化的ブラインドスポット」につながっている可能性があります。
グローバルクラブに求められる視点
ブライトンは、世界中にサポーターを持つプレミアリーグクラブの一つです。そのようなクラブにとって、歴史や政治をめぐる論争を完全に避けることは難しくなっています。むしろ、今回のような出来事を契機に、どのように学び直し、改善していくかが問われていると言えます。
今後、サッカークラブやスポーツ団体に求められるのは、例えば次のような視点かもしれません。
- 歴史や差別に関わる表現に対する、事前チェック体制の強化
- SNS担当者やアカデミースタッフへの、基礎的な歴史・文化研修
- 中国本土や東南アジアなど、各地域のサポーターの声を継続的に聞く仕組み作り
- 問題が起きた際に、単なる「ミス」にとどめない、学びと対話の場の設定
スポーツはしばしば「政治や歴史から距離を置くべきだ」と語られますが、ファンが暮らす現実社会とは切り離せません。だからこそ、クラブや選手が歴史の重みを学び、その前提に立って表現を選び取ることが、これまで以上に重要になっているのではないでしょうか。
ブライトンの今回の謝罪と説明が、単なる火消しで終わるのか、それとも国際的なファンとの信頼を深めるきっかけになるのか。今後のクラブの対応は、他のスポーツ組織にとっても参考となるケースとして注目されそうです。
Reference(s):
China fan club leader censures Brighton FC for Japan WWII criminal post
cgtn.com








