中国初の実環境ホテルロボット競技会が北京で開催 video poster
北京で中国初の実環境ホテルロボット競技会
2025年12月初旬、中国・北京の開発区である亦荘で「北京スマートホテルロボット応用コンペティション」がこのほど終了しました。中国で初めて、実際のホテル環境を舞台にしたサービスロボットの競技会とされ、研究室ではなく現場での実力が試されました。
会場となったホテルでは、客室フロアやフロント、廊下など普段の業務空間がそのまま競技のステージとなり、参加ロボットが人間のスタッフと同じ動線を通ってサービスを提供しました。
ロボットがこなした三つの代表的な仕事
今回のホテルロボット競技会で試されたのは、単なる展示ではなく、宿泊客にとって分かりやすいリアルな業務でした。主なタスクは次のようなものです。
- ロビーや廊下を自律走行しながら、安全に移動すること
- 客室までタオルなどのアメニティを届けるデリバリー業務
- 宿泊客にあいさつし、必要に応じて案内する簡単な接客
歩行する人や荷物、開閉するエレベーターなど、ホテルの現場には予測しづらい要素が多くあります。ロボットはその中でルートを判断し、サービス品質と安全性の両立を求められました。
研究室から現場へ ロボット実用化を早める狙い
主催者はこの競技会を、試作機から実用機への移行を加速させるためのベンチマークと位置づけています。単に技術を競うコンテストではなく、ホテル業務にどこまで組み込めるかを具体的に評価する場となりました。
こうした実環境のテストには、次のような狙いがあります。
- ロボット開発企業に、現場で本当に役立つ改良ポイントをフィードバックする
- ホテル側が、自社に適したロボットの種類や運用方法を具体的にイメージできるようにする
- 利用者である宿泊客に、ロボットサービスを体験してもらい受け入れやすさを確認する
これまでの多くのロボット展示会は、整えられた会場内でのデモンストレーションが中心でした。今回のように、実際のホテルを使って競争形式で性能を測る試みは、中国でも新しい一歩と言えます。
ホテル産業と利用者にとっての意味
人手不足や24時間対応が求められるホテル業界にとって、サービスロボットは業務を補完する選択肢の一つになりつつあります。チェックインや荷物運搬の一部をロボットが担うことで、スタッフはより対人コミュニケーションが必要な仕事に集中しやすくなります。
一方、利用者の側から見ると、ロボットと人間スタッフがどう役割分担するのかが今後のポイントです。細かな気配りやトラブル対応は人間が担当し、定型的な業務はロボットが支えるという組み合わせが現実的な落としどころになりそうです。
これからのホテル体験はどう変わるか
北京での今回の競技会は、中国のホテルロボット実用化に向けた一つの節目といえます。ここで得られた知見が、今後ほかの都市や宿泊施設へと広がれば、旅行や出張で出会うホテルの姿も少しずつ変化していくかもしれません。
スマートフォンによる予約やオンラインチェックインが当たり前になった今、次の変化はロビーや客室で出会うロボットかもしれません。現場で鍛えられたロボットが、近い将来、私たちの日常のホテル体験にどのように溶け込んでいくのか、注目していきたいところです。
Reference(s):
China launches first real-world hotel robot competition in Beijing
cgtn.com








