ズートピア2が中国で大ヒット 中国映画市場と中国映画のグローバル展開 video poster
2025年も終わりに近づくなか、中国の映画市場が大きく存在感を示しています。アニメ映画『ズートピア2』が中国で20億元(約2億8300万ドル)超の興行収入を記録し、複数の記録を塗り替えているからです。同時に、中国発の映画やアニメーションが海外で存在感を増す「中国映画のグローバル展開」も加速しています。
中国で大ヒットした『ズートピア2』
『ズートピア2』は、中国の観客を引きつけ、公開から短期間で20億元以上の興行収入を中国市場だけで稼ぎ出しました。これは約2億8300万ドルに相当し、一本の作品として中国での成功が世界全体の興行成績を押し上げている構図が見えてきます。
作品は中国で複数の記録を更新したとされており、中国市場が海外発の大作にとって欠かせない存在になっていることを改めて示しました。国際的なヒット作の成否を左右する要因として、「中国でどこまで観客を動員できるか」がますます重要になっていると言えます。
中国映画が世界へ──逆方向の動きも加速
興味深いのは、この動きが一方向ではないという点です。米国の映画プロデューサー、ディーディー・ニッカーソン氏は、中国国際テレビ(CGTN)の田薇(Tian Wei)氏との対談で、「中国映画が世界に出ていく新たな波」が起きていると語りました。
中国の実写映画や国産アニメーション作品が、海外市場で手応えを得始めているという指摘です。『ズートピア2』のような海外作品が中国で成功を収める一方で、中国発の物語やキャラクターが海外の観客にも受け入れられ、勢いを増している構図が浮かび上がります。
中国作品の海外進出が意味するもの
ニッカーソン氏の見立てが示すのは、次のような変化です。
- 中国の映画やアニメが、海外公開や配信を前提に企画されるケースが増えている。
- 海外の観客が、中国の文化や社会を背景とした物語に親しみを感じ始めている。
- クリエイターやプロデューサーの間で、国際市場を見据えた協業の動きが広がっている。
こうした流れによって、中国作品は「国内向け」から「グローバル市場を視野に入れたコンテンツ」へと位置づけを変えつつあります。
世界の映画ビジネスは双方向の時代に
『ズートピア2』の中国での成功と、「中国映画のグローバル展開」という逆方向の動きは、世界の映画ビジネスが双方向につながる段階に入ったことを象徴しています。
- 海外作品は、中国の巨大な観客層と興行収入に支えられて世界的ヒットとなる。
- 中国作品は、海外のスクリーンや配信プラットフォームで新たなファン層を開拓する。
一国の市場だけでは語れないヒットの時代において、中国と世界の映画産業は相互に影響し合いながら成長していくことになりそうです。
日本の観客にとっての「中国映画のいま」
日本の観客や映画業界にとっても、この変化は無関係ではありません。中国で生まれたヒット作が、今後ますます日本を含むアジアや世界の市場に届く可能性が高まっています。
一方で、海外作品の成否に中国市場が大きく関わる構図は、日本で上映されるラインナップにも影響を与えるかもしれません。どの作品が世界規模のプロジェクトとして企画され、どのような物語やキャラクターが選ばれていくのか。その背景には、中国と世界の観客の好みや反応が強く反映されていきそうです。
これからの映画体験をどう楽しむか
2025年の終わりに、私たちは『ズートピア2』のような世界的ヒット作を通じて、中国映画市場の存在感と、中国作品のグローバル化という二つの流れを同時に目にしています。
スクリーンの向こう側で何が起きているのかを意識しながら、次にどんな中国発の作品が世界を驚かせるのか、そしてどんな海外作品が中国の観客に支持されるのか。そうした視点で映画を選んでみると、日常の鑑賞体験が少し違って見えてくるかもしれません。
Reference(s):
cgtn.com








