中国で世界初の3万5千トン重貨物列車試験 7編成が無線で同期走行 video poster
中国で、世界初とされる総重量3万5千トンの重貨物列車グループによる協調運転試験が月曜日に実施されました。7本の貨物列車が機械的な連結なしに無線信号で同期走行したこの試験は、中国北部の内モンゴル自治区を走るBaoshen鉄道で行われました。大量輸送とデジタル制御を組み合わせた新しい重貨物鉄道のかたちとして注目されています。
何が「世界初」なのか
今回のニュースのポイントは、単に重い貨物列車を走らせたというだけではなく、「複数の重貨物列車が、機械的な連結なしで一体のシステムとして走行した」という点にあります。
- 総重量は3万5千トンの重貨物列車グループ
- 1本あたり5千トンをけん引する貨物列車が7本
- 列車同士を物理的な連結器でつながらず、無線信号で動きを同期
- 試験場所は中国北部・内モンゴル自治区のBaoshen鉄道
従来の重貨物輸送では、長大編成を機械的な連結でつないで運転するのが一般的でした。今回はそれぞれ独立した7本の列車が、無線による即時通信を通じて加速・減速をそろえ、あたかも一つの巨大な編成のように動いたとされています。
無線でつなぐ「見えない編成」
7本の貨物列車は、機械的な連結を使わず、無線による即時通信で同期走行しました。これは、デジタル制御と通信技術を組み合わせた新しい運転方式といえます。
無線で列車同士の情報をやり取りすることで、先頭の列車がブレーキをかけるタイミングや加速の度合いに合わせて、後続の列車もほぼ同時に反応できます。結果として、物理的にはつながっていなくても、「見えない編成」として協調運転が可能になります。
従来方式との違い
- 機械的な連結ありの従来方式では、物理的な連結器を通じて力が伝わるため、長大編成では連結部分への負荷が大きくなりがちでした。
- 機械的な連結なしの今回の方式では、力ではなくデジタル信号で列車同士をそろえるため、編成の組み方や運用の自由度が広がる可能性があります。
- 無線制御により、各列車の制御をきめ細かく調整できれば、線路や車両への負担軽減にもつながることが期待されます。
重貨物鉄道と物流の未来
重貨物鉄道は、一度に大量の資源や製品を運べるため、長距離輸送の要として世界各地で活用されています。一般に、鉄道輸送はトラック輸送に比べてエネルギー効率が高く、温室効果ガスの排出を抑えやすいとされます。その中で、今回のような大規模な協調運転試験は、次のような点で注目できます。
- より大容量の輸送を、柔軟な編成で実現できる可能性
- デジタル制御や無線通信を活用した新しい運行モデルの実証
- 鉄道インフラをより効率的に活かすための技術的な選択肢の拡大
こうした技術がさらに進めば、鉄道輸送の効率化や、物流ネットワーク全体の最適化にもつながるかもしれません。
国際ニュースとして見るポイント
今回のBaoshen鉄道での試験は、中国の鉄道技術の動向を示すニュースであると同時に、世界の物流とエネルギー効率の議論にも関わる話題です。デジタル技術を用いて鉄道輸送を高度化する流れは、多くの国や地域で関心が高まっています。
読者の皆さんが注目しておくとよさそうなポイントは、次のような点です。
- 重貨物鉄道のデジタル化・自動化は、今後どこまで進むのか
- 無線による協調運転の技術が、他の路線や国・地域にも広がるのか
- 大量輸送と環境負荷の低減をどう両立していくのか
世界各地で交通インフラの更新が課題となる中、今回のような試験は、「次の世代の鉄道はどのような姿になるのか」を考えるきっかけにもなります。ニュースを追いながら、自分なりの視点で技術と社会の関係を見直してみるのも良さそうです。
Reference(s):
World's first 35,000-tonne synchronized test run completed in China
cgtn.com








