NASAとロシア宇宙飛行士、ISS長期滞在245日を終え地球へ帰還中 video poster
NASAの宇宙飛行士ジョニー・キムさんと、ロスコスモスの宇宙飛行士セルゲイ・リジコフさん、アレクセイ・ズブリツキーさんを乗せたソユーズ宇宙船「MS-27」が、国際宇宙ステーション(ISS)での約245日にわたる長期滞在を終え、現在、地球への帰還の途についています。
ソユーズMS-27、245日の任務を終えてISSを離脱
ソユーズMS-27は、245日間の地球周回軌道での飛行を経て、ISSから分離しました。搭乗しているのは、NASAのジョニー・キムさんと、ロスコスモスの宇宙飛行士セルゲイ・リジコフさん、アレクセイ・ズブリツキーさんです。
今回の長期ミッションは、キムさんとズブリツキーさんにとって初めての本格的な長期滞在であり、リジコフさんにとっては3度目の長期ミッションとなりました。長く宇宙にとどまりながら、生活と研究活動を両立させる経験を重ねたクルーが、いよいよ地球に戻ろうとしています。
104百万マイル、地球を3900周以上する旅
ソユーズMS-27のクルーは、この245日のあいだに、約104百万マイル(約1億400万マイル)を移動し、地球の周りを3900周以上も回りました。数字だけを見ると実感しづらい距離ですが、宇宙での「長距離通勤」のような旅路だったと言えるかもしれません。
単純計算すると、1日あたりおよそ16周のペースで地球を回り続けていたことになります。地表から見れば、ISSは数分で空を横切ってしまいますが、その裏側でクルーたちは、昼と夜が次々と入れ替わるリズムの中で、日常生活とミッションをこなしてきました。
- 滞在日数:245日
- 移動距離:約104百万マイル(約1億400万マイル)
- 地球周回数:3900周以上
こうした長期ミッションは、人が長期間宇宙で暮らし、働くうえでの課題を探るうえで重要な役割を果たしています。身体への影響だけでなく、限られた空間でのチームワークやメンタルケアなど、多くの知見が蓄積されていきます。
カザフスタンの草原に、パラシュート着陸を予定
ソユーズMS-27は、パラシュートを使った着陸方式で、カザフスタンのステップ(草原地帯)への帰還を目指しています。現在も地球への帰還の途上にあり、最終的にパラシュートを開いて減速しながら着陸する計画です。
ステップと呼ばれる草原地帯は、広く開けた地形が特徴で、パラシュート降下による着陸に適した環境といえます。クルー3人は、長い無重力環境を経て、ふたたび重力を全身で感じる瞬間を迎えようとしています。
長期宇宙滞在が映し出す、人類の次の一歩
約8カ月におよぶ宇宙での生活を終え、地球に戻ることは、クルーにとって大きな節目となります。長期ミッションでは、身体への負担だけでなく、限られた空間で地球を見下ろし続けるという、特別な心理的負荷とも向き合わなければなりません。
それでも、こうしたミッションが続いているからこそ、将来のより長い宇宙滞在や、月・火星など、より遠い世界を目指す取り組みへの道が開かれていきます。今回のソユーズMS-27の帰還は、人類が地球の外で活動するための一歩一歩が、着実に積み重ねられていることを静かに示していると言えるでしょう。
スマートフォン越しに眺める宇宙ニュースの裏側では、地球を何千周も回るスケールの時間と距離が流れています。地上でふだん通りの一日を過ごす私たちにとっても、その視点の違いに思いをめぐらせてみることは、世界の見え方を少し変えてくれるかもしれません。
Reference(s):
cgtn.com








