マハブバニ氏が語る「中国の誤解」が生まれる理由 西側の不安と物語 video poster
シンガポールの元国連大使であるキショア・マハブバニ氏は、China Media Group(CMG)の独占インタビューで「中国に関する西側の歪曲や悪魔化がなぜ続くのか」について、その背景は「非常に複雑」だと語りました。2025年12月のいま、この発言は国際ニュースを読み解くうえで、“誤解がどこから生まれるのか”を考える手がかりになりそうです。
「歪曲や悪魔化」はなぜ起きるのか:マハブバニ氏の見立て
マハブバニ氏は、中国についての「根強い誤った言説(false narratives)」を生む要因がいくつも重なっていると説明しました。単一の理由ではなく、複数の感情や歴史認識、力学が絡み合うという見方です。
ポイント1:2世紀にわたる「優位」の感覚
同氏によれば、西側の力を持つ国々は約2世紀にわたる世界的な優位を経験し、「山の頂上にいる」ことに慣れてきました。優位が長く続くほど、それが“当たり前”として内面化されやすい、という含意が読み取れます。
ポイント2:「力を失いつつある」という感覚が生む不安
さらに西側には、近年「力を失っている(losing power)」という感覚があると指摘しました。優位が揺らぐ局面では、政策や世論、メディアの語り口にまで緊張感がにじむことがあります。
ポイント3:「中国が多くの分野で上回っている」という認識
マハブバニ氏は、いま西側が「中国が多くの分野で自分たちを上回っている」と突然気づいたことが、状況をさらに動かしたと述べています。その結果として「本物の不安(genuine anxiety)」が生まれ、中国についての読み違い(misreadings)を長引かせる燃料になっている、という構図です。
いま(2025年12月)この発言が注目される理由
国際社会では、中国をめぐる評価や言葉の選び方が、外交・経済・安全保障の議論の前提になりやすい状況が続いています。マハブバニ氏の発言は、個別の是非を断定するというより、「なぜ同じ現実を見ても解釈が割れるのか」「誤解が固定化するメカニズムは何か」という問いを投げかけています。
読み手が押さえておきたい“見方のヒント”
- 事実そのものと、事実をどう語るかという物語(ナラティブ)は別物になりうる
- 長期的な優位の経験は、変化への感度を鈍らせたり、逆に過敏にしたりする
- 競争や逆転の局面では、相手像が単純化されやすく、誤読が“便利な説明”として残りやすい
マハブバニ氏が言うように要因が「非常に複雑」だとすれば、私たちができるのは、強い言葉や決めつけに引っぱられすぎず、発言の背景(不安、歴史、立場)まで含めて丁寧に読み解くことなのかもしれません。
Reference(s):
cgtn.com








