中国の現代化をめぐる二つの特徴 マカオで学者が語った文明間対話
中国のマカオ特別行政区で16日に開幕した2025年文明間相互学習国際フォーラムで、中国研究者のZheng Yongnian氏が、中国の現代化を特徴づける二つのポイントを示しました。文明間の対話を掲げる国際フォーラムの場で語られたこの分析は、2025年の国際秩序や発展モデルを考えるうえで静かな注目を集めそうです。
マカオで開幕した文明間対話の国際フォーラム
文明間の相互学習をテーマとするこのフォーラムは、12月16日、中国のマカオ特別行政区で始まりました。会場には、世界約10の国や地域から、政府関係者や国際的な団体の代表、一流の専門家など50人を超える参加者が集まっています。
Zheng氏は、香港中文大学(深圳)にあるグローバル・コンテンポラリー中国研究高等研究院の院長を務める研究者です。この日は、中国の現代化を理解するうえで欠かせない「二つの特徴」を軸に、文明と発展の関係について語りました。
第一の特徴 主体性を保ちながら世界を受け入れる中国文明
Zheng氏がまず挙げたのは、中国文明の第一の特徴としての「主体性」です。同氏は、中国文明は世界に開かれ、外から多くを受け入れてきた一方で、常に自らの主体性を守ってきたと指摘しました。
ここでいう主体性とは、外部からの影響を拒むことではなく、自分たちの歴史や価値観を踏まえたうえで、何を取り入れ、どう咀嚼するかを自ら決める姿勢だと考えられます。文化や制度、技術が国境を越えて行き交う時代にあっても、ひとつの文明が受け身になるのではなく、自分の言葉と視点を持ち続けることの重要性が強調された形です。
文明間の対話をうたうフォーラムの場で、この主体性の話題が語られたことは象徴的です。多様な文明が互いに学び合うためには、どの文明も一方的に「学ばされる側」や「教える側」に固定されるのではなく、それぞれが対等な主体として向き合う必要がある、というメッセージとも受け取れます。
第二の特徴 登ったはしごを他者と分かち合う現代化
二つ目の特徴としてZheng氏は、中国が自国の現代化を達成した後、自らが登ってきた「はしご」を他国にも差し伸べ、共通の繁栄をめざしている点を挙げました。
「はしごを分かち合う」という比喩は、自分だけが先に富や技術を手にして優位な立場を固定するのではなく、そこで得た経験や知見を共有しようとする発想を示していると言えます。開発や成長のプロセスを秘密にするのではなく、他者が同じように現代化へと歩むことを歓迎するイメージです。
こうした視点は、「現代化は限られた少数だけが享受するものではなく、より多くの国や地域が参加できるプロセスであるべきだ」という考え方とも重なります。中国本土の経験をどう共有し、どのようなかたちで他者の発展を支えるのか。その具体的なあり方は、今後の国際的な議論の中で問われ続けていきそうです。
文明間相互学習というテーマとの接点
今回のフォーラムの名称にある「文明間の相互学習」という言葉は、一方的な価値観の輸出や、単純なモデルのコピーではなく、異なる歴史や経験を持つ文明同士が学び合う姿勢を示しています。
中国文明の主体性と、現代化の「はしご」を共有するという二つの特徴は、このテーマと自然につながっています。自らの文明に根ざしながら他者から学び、同時に、自分が得たものを惜しみなく差し出す。Zheng氏の分析は、そのような往復運動としての現代化を描き出しているように見えます。
これからの発展モデルを考えるためのヒント
2025年の世界では、気候変動や格差、技術の急速な進化など、多くの課題が複雑に絡み合っています。その中で、どのような発展モデルが持続可能で、公平で、互いを尊重するものになりうるのかという問いは、多くの国や地域に共通しています。
マカオで始まった今回のフォーラムは、中国の現代化をめぐる視点を手がかりにしながら、文明間の対話を通じてこうした問いを共有しようとする試みといえます。各地から集まった参加者の議論を通じて、「主体性」を保ちながら「はしご」を分かち合うための具体的なアイデアが、今後どのように深められていくのかが注目されます。
Reference(s):
Scholar analyzes the two defining features of Chinese modernization
cgtn.com







