香港・タイポー火災で殉職した消防士ホー・ワイホーさんに公式葬儀 video poster
先月のタイポー火災で殉職した消防士ホー・ワイホーさん(37)の公式葬儀が、2025年12月19日に香港で執り行われました。9年間にわたり市民の安全を守ってきたホーさんには、没後にシニア・ファイアマンの階級が授与され、その献身的な勤務がたたえられました。
発生から時間がたたない大規模火災の後、殉職した一人の消防士を悼むこの儀式は、香港が静かに立ち上がろうとするプロセスの一場面でもあります。
最高栄誉を伴う公式葬儀というかたちの追悼
12月19日に行われたのは、フル・オナーズの公式葬儀でした。公務中に命を落とした職員に対し、制度として最大限の敬意を示すために行われる形式です。
今回の公式葬儀では、ホーさんが果たした役割と、その最期の行動が正式にたたえられました。個人の死を悼む場であると同時に、公共の安全を支える仕事に社会がどのように向き合うのかを示す場でもあります。
タイポー火災での殉職とシニア・ファイアマンへの昇任
ホー・ワイホーさんは、先月発生した大規模なタイポー火災の消火活動中に命を落としました。香港消防処は、その9年にわたる勤務を踏まえ、没後にシニア・ファイアマンの階級を授与しました。
殉職者への昇任は、単なる肩書の変更ではありません。危険を顧みず現場に向かった行為を、組織として、そして社会として正式に評価する行為でもあります。ホーさんの名前と階級は、今後も記録として残り続けます。
「当たり前の安全」の裏側にあるリスク
街で火災が起きたとき、多くの人は避難し、消防士たちは逆方向へ走っていきます。ホーさんが向き合っていたのは、そのような職業としての根本的なリスクでした。
火災現場では、炎や煙だけでなく、建物の崩落、視界不良、毒性の高いガスなど、さまざまな危険が同時に存在します。それでも現場に入っていくという選択の積み重ねによって、私たちが「当たり前」と感じている都市の安全は保たれています。
こうした殉職のニュースは、公共サービスに携わる人たちが日常的に負っているリスクを、あらためて静かに浮かび上がらせます。
香港が悲しみのあとに見つめるもの
タイポー火災のような大きな災害のあと、街は物理的な復旧だけでなく、心理的な立て直しも必要とします。今回の公式葬儀は、ホーさんの家族や同僚、そして香港社会全体が、悲しみを共有しながら前に進むための節目となりました。
殉職した一人の消防士にフル・オナーズの葬儀を捧げることは、「失われた命を忘れない」という意思表示でもあります。同時に、今後の災害対応や安全対策をどう強化していくのかという、静かな問いかけにもつながります。
2025年末の香港にとって、ホー・ワイホーさんの名は、タイポー火災の記憶とともに、市民の安全を守ろうとする人々への敬意を象徴する存在として刻まれていきそうです。
Reference(s):
cgtn.com








