中国本土最大の超深層油田、年間460万トン達成 新疆フーマン油田 video poster
新疆ウイグル自治区のタクラマカン砂漠にある中国本土最大の超深層油田・フーマン油田が、年間生産量460万トンという記録を達成しました。中国石油天然気集団(China National Petroleum Corporation)は12月20日、この節目が中国本土の超深層油・ガス開発とエネルギー安全保障の面で大きな前進だと位置づけています。
タクラマカン砂漠に広がるフーマン油田
フーマン油田は、中国本土北西部の新疆ウイグル自治区にあるタクラマカン砂漠の地下深くに広がる油・ガス田です。広大な砂漠地帯の過酷な自然環境の中で、長距離輸送や設備維持を含む安定操業を続けてきたこと自体が、技術的な挑戦でもあります。
今回、中国石油天然気集団は、このフーマン油田が年間で原油と天然ガスを合わせて460万トンの生産を達成したと発表しました。これは同油田として過去最高の年間生産量であり、中国本土の超深層資源開発を象徴する数字となりました。
「超深層油田」ならではのハードル
フーマン油田は、中国本土で最大の「超深層油田」とされています。超深層油田とは、地下深くの高温・高圧の地層に存在する油・ガス田を指し、通常の油田に比べて開発が難しいとされます。
- 掘削の難しさ:地層が深く、高温・高圧であるため、掘削用の装置や素材には高い耐久性が求められます。
- 生産設備の高度化:油やガスを安全かつ効率的に地上へくみ上げるため、監視や制御を含む高度な技術が必要になります。
- 砂漠環境への対応:砂嵐や大きな寒暖差など、砂漠ならではの環境変化に対応したインフラ整備も欠かせません。
そうした条件の中で年間460万トンという記録を打ち立てたことは、中国本土の資源開発技術が一段と成熟してきたことを示していると見ることができます。
年間460万トンが示すエネルギー戦略上の意味
中国石油天然気集団は、今回の成果を中国本土のエネルギー安全保障にとって重要な節目と位置づけています。国際情勢やエネルギー市場が揺れ動くなかで、国内の資源供給力を高めることは、安定供給を図るうえで大きな意味を持ちます。
記録的な生産量は、以下のような点でも注目されます。
- 国内供給源としての存在感:タクラマカン砂漠という辺地に位置しながらも、中国本土の油・ガス供給に一定の役割を果たす規模に達したこと。
- 長期的な投資の成果:探査から生産に至るまで時間のかかる超深層開発において、継続的な投資と技術蓄積が結びついた結果であること。
- 今後の展開への期待:超深層油田の開発で得られた技術やノウハウが、他の油・ガス田や周辺地域のプロジェクトにも応用される可能性があること。
エネルギー転換と資源開発のバランス
世界的には、再生可能エネルギーの拡大や脱炭素への動きが進んでいます。一方で、産業や交通、暖房など多くの分野で、石油・天然ガスが当面は重要なエネルギー源であり続けることも現実です。
その意味で、フーマン油田のような超深層開発の進展は、次のような問いを投げかけています。
- 化石燃料への依存を減らしつつ、どのように国内資源の開発を位置づけるのか。
- 砂漠や深部地層といった環境での資源開発と、環境保護・安全対策をどのように両立させていくのか。
- 技術革新を、エネルギー効率の向上や排出削減にもどう結びつけていくのか。
フーマン油田の年間460万トン達成は、中国本土における超深層資源開発の節目であると同時に、エネルギー転換期の資源戦略を考えるうえで、ひとつの具体的な事例になりそうです。
Reference(s):
cgtn.com








