世界初のメタノール二元燃料スマート原油運搬船、中国本土で引き渡し video poster
海運の脱炭素が静かに加速する中、節目となる船が動き出しました。2025年12月22日、中国本土で独自に設計・建造された「世界初のメタノール二元燃料(デュアルフューエル)スマート超大型原油運搬船(ULCC)」が、遼寧省の港湾都市・大連で引き渡されました。
今回引き渡された船はどんな船?
発表によると、この原油タンカーは全長333メートル、幅60メートル。積載能力は原油約210万バレルとされ、超大型クラスの輸送を担う設計です。
- 全長:333メートル
- 幅:60メートル
- 積載量:原油約210万バレル
ポイントは「メタノール二元燃料」と「スマート化」
メタノール二元燃料エンジンを搭載
船には、中国本土で開発されたメタノール二元燃料エンジンが搭載されています。二元燃料は、メタノールと従来型燃料の双方を使える方式を指し、燃料の選択肢が広がることが特徴です。
知能化した船舶システム
さらに「インテリジェント(知能化)船舶システム」も備えるとされました。運航のデータ活用や機器の最適制御など、船の運用をより精緻にする狙いが読み取れます。
排出削減はどの程度? 数字で見るインパクト
公表された比較では、従来燃料の利用に比べて排出を大きく抑えられるとされています。
- 二酸化炭素(CO2):最大92%削減
- 硫黄酸化物(SOx):99%削減
輸送量が大きい原油運搬船の領域で、燃料転換とシステム高度化を組み合わせた点は、今後の船舶設計や調達の議論にも影響を与えそうです。
なぜ「いま」注目されるのか
2025年の年末時点で、海運は大量輸送を支える一方、排出削減の手段を現場に落とし込む段階に入っています。今回の引き渡しは、代替燃料を前提にした超大型船が実運用へ近づく出来事として受け止められます。
これからの焦点:燃料供給と運用ノウハウ
メタノールを使う船が増えるほど、燃料の安定供給や補給体制、運航データの蓄積が重要になります。今回の船がどの航路で、どのような運用実績を積み上げていくのか。排出削減の数字が、日々の運航でどのように再現されていくのかも、次の注目点になりそうです。
Reference(s):
China delivers world's first methanol dual-fuel crude carrier
cgtn.com








