中国本土・浙江のバドミントンロボ、ギネス新記録「1452ラリー」 video poster
中国本土・浙江省紹興市の上虞区(Shangyu District)で開発されたバドミントンロボットが、このほどギネス世界記録を更新しました。トップ選手を相手に1,452回のラリー(打ち合い)を成立させたとされ、スポーツロボットの実用性が一段と注目されています。
何が記録になったのか:トップ選手と「1452回のラリー」
今回の記録は、ロボットが高いレベルの選手と対戦しながら、シャトルの応酬を長回数で成立させた点にあります。バドミントンはシャトルの初速や落下が速く、回転やフェイントも絡むため、ラリーを続けるには認識→判断→動作の連鎖を短時間で回す必要があります。
鍵は「ミリ秒級」の視覚とモーション制御
発表によれば、このロボットはミリ秒レベルの視覚(高速に状況を捉える仕組み)と、精密なモーション制御(関節や駆動部を狙い通り動かす制御)を備えています。バドミントンでは、次のような能力が勝負を分けます。
- シャトルの軌道予測:速度・角度・落下点を即座に推定する
- フットワーク相当の移動:打点に入るための位置取りを再現する
- 打球の再現性:クリア、ドロップなどの打ち分けを安定させる
今回のギネス世界記録は、こうした要素が「実戦に近い形」で揃ってきたことを示す出来事として受け止められています。
スポーツロボティクスは何を変える? 期待と論点
スポーツロボットが広がると、競技の現場や周辺産業に静かな変化が生まれます。たとえば期待される使い方としては、次のような方向性があります。
- 練習の再現性:同じコース・同じテンポの球出しで、技術の微調整がしやすい
- 負荷の最適化:体力や回復に合わせ、打球速度や頻度を段階的に調整できる
- データ化:反応時間やミスの傾向を蓄積し、改善の手がかりにできる
一方で、実装が進むほど論点も増えます。安全基準(接触リスクや故障時の挙動)、データの扱い(練習データの共有範囲)、そして「人のコーチングとどう組み合わせるか」など、競技の価値と調和させる設計が問われそうです。
中国本土で進む「スポーツ×ロボット」の存在感
今回の記録は、単に“すごい機械”という話にとどまりません。スポーツという高度に複雑で、しかも一般の人が直感的に理解できる舞台で成果が示されたことで、スポーツロボティクスの可能性が伝わりやすくなりました。中国本土で技術の蓄積が進んでいることも、こうした成果の背景として語られています。
次に注目したいポイント
今後は、記録の更新そのものに加えて、ロボットが「どの環境で、どこまで安定して動けるか」が焦点になりそうです。具体的には、
- 体育館の照明や背景が変わっても認識精度を保てるか
- 異なるタイプの選手(利き腕、球質、テンポ)に適応できるか
- 練習器具として普及する際の運用ルールが整うか
スポーツの世界では、わずかな改善が大きな差につながります。今回の「1452ラリー」は、その改善を支える道具が、着実に現実味を帯びてきたことを示すニュースと言えそうです。
Reference(s):
cgtn.com








