中国の完全埋め込み型BCIが臨床試験完了、思考でカーソル操作に成功
2025年12月30日現在、脳と機械をつなぐ「ブレイン・コンピューター・インターフェース(BCI)」の開発競争が続く中、中国の研究者が完全埋め込み型BCIシステムの臨床試験で大きな前進を示したと伝えられました。
何が起きたのか:臨床試験で「思考による操作」を確認
報道によると、中国の研究者は、世界初とされる「完全埋め込み」「ワイヤレス(無線)」「バッテリー駆動」のBCIシステムの臨床試験を完了しました。装置を埋め込んだ麻痺のある28歳の被験者は、考えるだけでカーソルを操作できるようになったとされています。
「完全埋め込み・無線・バッテリー駆動」が意味すること
BCIは、脳活動の信号を読み取り、コンピューターなどの機器操作につなげる技術です。今回のポイントは、次の3点が同時にうたわれていることです。
- 完全埋め込み:身体の外に大きな機器を常時装着する前提ではなく、体内に収まる設計思想
- ワイヤレス:ケーブル接続を減らし、日常利用の負担を軽くする方向性
- バッテリー駆動:電源供給のあり方を含め、より自立的な運用を目指す構成
これらは、医療・介助の現場での使い勝手や継続利用を考えるうえで、技術面の重要な論点になりやすい部分です。
被験者ができたこと:Web閲覧、ゲーム、スマート機器、ヒューマノイドロボット操作
今回の臨床試験では、被験者が思考によってカーソルを動かし、次のような操作ができたとされています。
- Webページの閲覧
- ゲームでのインタラクション
- スマート機器の操作
- ヒューマノイドロボットの操作
「画面上のポインタ操作」は、PCやスマホ、家電、ロボットまで幅広い機器に接続しうる“共通言語”でもあります。操作対象が広いほど、生活の中での応用場面も増えやすくなります。
期待が集まる一方で、次に注目される論点
BCIが生活に近づくほど、技術的な達成だけでなく、運用面の設計もニュースの焦点になります。今回のような「臨床試験の前進」を受けて、今後は例えば次のような点がより注目されそうです。
- 長期使用:継続的に使う前提での安定性や管理のしやすさ
- 利用シーンの拡張:日常の多様な機器・環境でどこまで自然に使えるか
- データの扱い:脳由来データを含む可能性がある情報を、どう守り、どう扱うか
BCIは「できた/できない」を超えて、生活の選択肢をどう増やすかという問いと隣り合わせの技術です。今回の報道は、その現実味が一段増したことを示す出来事として受け止められています。
Reference(s):
Chinese scientists complete clinical trial of brain-computer interface product
cgtn.com








