哈爾濱の学生1200人、北斗で「空母・福建」を雪上に230m再現 video poster
中国の冬らしい“理系の雪遊び”が話題です。哈爾濱(ハルビン)工程大学でこの冬、学生と教職員あわせて1,200人以上が、中国の衛星測位システム「北斗(BeiDou)」のリアルタイム測位を使い、空母「福建」を模した全長230メートルの雪のレプリカを制作しました。3機のジェット機も雪で再現し、位置合わせはセンチメートル級の精度を実現したといいます。
何が起きたのか:雪原を「測って描く」巨大プロジェクト
今回のポイントは、単に大きな雪像を作ったことではありません。北斗のリアルタイム測位を使って雪上の各地点をマッピング(位置を測って地図のように落とし込む作業)し、230メートル規模の輪郭や配置を“測量の発想”で組み立てた点にあります。
- 参加:学生・教職員1,200人以上
- 対象:空母「福建」の雪レプリカ(全長約230m)
- 追加:ジェット機3機の雪レプリカ
- 技術:北斗のリアルタイム測位でセンチメートル級の精度
「北斗(BeiDou)」の“リアルタイム測位”って何?
北斗は、位置情報を得るための衛星測位システムの一つです。今回使われた「リアルタイム測位」は、現場で位置を確認しながら作業を進められるのが特徴で、広い雪原でも「どこに、どの線を引くか」を数値で合わせ込みやすくなります。
雪像制作は通常、目測やロープ、目印などのアナログな段取りが中心になりがちです。そこに測位技術を持ち込むことで、巨大なスケールでも“ズレを積み上げない”進め方が可能になります。今回の「センチメートル級の精度」という表現は、その狙いを端的に示しています。
なぜ「空母・福建」を雪で? 作品が映す“技術の見せ方”
空母「福建」というモチーフは、形状が大きく、輪郭線や配置の正確さが見栄えに直結します。雪上での再現は、素材がやわらかく崩れやすい一方で、広い面積を使ってスケール感を出しやすい。そこに測位の精度が重なることで、「大きいのに、整っている」という視覚的な説得力が生まれます。
また、1,200人以上が関わる制作は、作業の分担が細かくなるほど“全体の整合”が難しくなります。現場で共有できる位置情報は、チーム作業の共通言語としても機能しやすい——そんな現代的なものづくりの断面が、この雪像には映っています。
年末のニュースとして残る問い:精度は、何を変えるのか
2025年の年の瀬、SNSで拡散されやすいのは迫力のあるビジュアルですが、もう一段深く見ると「測ること」が創作の自由度を広げる場面でもあります。雪像のように一度形にすると修正が難しい制作ほど、最初の“座標合わせ”が効いてくる。技術が前に出すぎず、しかし全体を静かに支える——今回の事例は、そのバランスを考えさせます。
Reference(s):
Harbin students make Fujian aircraft carrier in snow with BeiDou tech
cgtn.com








