中国人民解放軍海軍の駆逐艦「包頭」、港から陸へ想定訓練で即応力を磨く video poster
2026年1月16日現在、中国人民解放軍海軍(PLA Navy)のミサイル駆逐艦「包頭」が、港から陸上目標を想定した訓練を実施し、緊急時の対応力と「共同作戦」(複数の部隊が連携する戦い方)の能力向上を図ったと伝えられています。海上戦力が“海の上だけで完結しない”運用へと重心を移す動きとして、注目されます。
何が行われたのか:港から陸へ「ポート・トゥ・ショア」の想定訓練
今回の訓練は、艦艇が港にいる状態から、陸上目標への対処を想定して行う「港から陸上(ポート・トゥ・ショア)」のシミュレーションを中心に据えたものです。発表では、非常時の即応(緊急事態への素早い対応)と、複数の要素がかみ合う共同作戦能力の強化が狙いとされています。
港湾は補給・整備の拠点である一方、状況によっては即時の判断と連携が求められます。訓練の焦点を「非常時」「共同」に置くことで、平時の運用から緊張度の高い局面までを連続的に見据えた準備であることがうかがえます。
艦の特徴:052D型ミサイル駆逐艦と130ミリ主砲
「包頭」は052D型の誘導ミサイル駆逐艦とされ、130ミリ主砲を装備しています。発表によれば、同艦は海上での戦闘に加え、沿岸部での火力支援(岸への射撃支援)でも重要な役割を担う位置づけです。
海上戦闘と岸への支援を同じ艦が担う場合、求められるのは火力だけではありません。目標の設定、射撃の精度、部隊間の連携、状況判断の速さなど、「手順の完成度」が戦力の中身を左右します。
多国間演習「Peace-2025」参加後の訓練が示すもの
今回の訓練は、包頭が多国間の海軍演習「Peace-2025」に参加した後に行われたとされています。同演習では、精密な火力の運用と、乗員の強い連携が“実戦的な条件”のもとで示された、と説明されています。
多国間演習の後に、港湾環境での想定訓練を重ねる流れは、「外で見せる能力」と「日常の即応態勢」を接続する作業とも言えます。演習で得た手順や連携を、次の運用局面に合わせて具体化していく——そうした積み上げ型の訓練設計が読み取れます。
今回のニュースを読むための3つのキーワード
- 即応:港にいる状態でも、状況に応じて迅速に動けるか
- 共同作戦:艦内の連携だけでなく、他部隊との連動を前提にするか
- 実戦的条件:形式ではなく、精度と手順を検証できる形になっているか
海上戦力のニュースは、装備の新しさに目が行きがちです。ただ、今回の「包頭」の話は、装備(130ミリ主砲)と運用(港から陸への想定訓練、共同作戦)がセットで語られている点がポイントです。能力は“持っていること”よりも、“必要な局面で確実に使えること”で輪郭が決まっていきます。
Reference(s):
Chinese naval destroyer Baotou hones joint combat skills in drills
cgtn.com








