トランプ氏「グリーンランドは必要」発言再燃、米・デンマーク・ヌークの溝 video poster
2026年1月中旬、ドナルド・トランプ米大統領が「米国はグリーンランドを必要としている」と改めて強調し、デンマークの島防衛をめぐる見解にも言及しました。米国・デンマーク・グリーンランド側(ヌーク)の協議が行われた直後の発言だけに、島の将来像をめぐる隔たりがなお大きいことを印象づけています。
何があった?――発言のポイント
報道によると、トランプ氏はホワイトハウスの大統領執務室で記者団に対し、グリーンランドの重要性を安全保障の観点から語りました。
- 米国はグリーンランドを「必要としている」と再度主張
- デンマークは島の保護に関して「頼れない」との趣旨の見方を示唆
- 「グリーンランドはデンマークの国家安全保障にとっても非常に重要だ」と述べた
この発言は、米国・デンマーク・グリーンランド当局者による重要な会合の後に出たとされ、ワシントン、コペンハーゲン、そしてヌークの間で「政治的な将来」に関する根本的な違いが残っていることを示すものだと伝えられています。
なぜ今、グリーンランドが焦点になるのか
トランプ氏が繰り返し強調するのは「国家安全保障」です。グリーンランドは北極圏に位置し、地理的条件そのものが戦略的な意味を持ちやすい地域です。
- 北極圏の安全保障:監視・防衛・抑止といった観点で注目されやすい
- 航路やアクセス:北極圏をめぐる動きが活発化する中で、拠点の価値が語られやすい
- 資源やインフラ:資源開発や港湾・通信など、将来の投資判断とも絡みやすい
一方で、こうした議論は安全保障だけで完結しません。グリーンランド側の政治的立場や、デンマークとの関係、住民の意思といった要素が重なり合うため、「重要だから必要」という言葉がそのまま合意形成につながりにくい構造があります。
三者の立場はどう違う?――ワシントン、コペンハーゲン、ヌーク
今回の発言が波紋を広げるのは、関係する当事者が少なくとも三つの視点を同時に抱えているからです。
- 米国(ワシントン):安全保障上の必要性を前面に、関与の拡大を主張する姿勢
- デンマーク(コペンハーゲン):島の扱いをめぐり、主権や責任の枠組みを重視する立場
- グリーンランド(ヌーク):島の将来像(政治的なあり方)について、当事者としての意思が焦点になりやすい
トランプ氏が「デンマークは頼れない」と示唆した点は、同盟関係の中でも敏感な論点です。安全保障の分担をめぐる見方の違いが表面化すると、協力の枠組みそのものの温度感にも影響し得ます。
今後の見通し:協議は続くが、言葉が先に走りやすい局面
会合が行われた後も「根本的な違いが残る」と伝えられていることから、短期的に一気に結論へ進むというより、協議を重ねながら落としどころを探る展開が想定されます。
ただし、今回のようにトップの強い言葉が出ると、交渉の前提(誰が何を決めるのか、何を優先するのか)が揺れやすくなります。北極圏をめぐる環境変化と国際政治の緊張感が交差する中で、グリーンランドをめぐる議論は今後もしばらく「安全保障」と「政治的将来」の間で綱引きが続きそうです。
Reference(s):
cgtn.com








