西安城壁が語る1400年—古都の記憶と「いま」をつなぐ video poster
中国本土・西安の中心に残る「西安城壁」は、582年に最初に築かれたとされ、1400年以上の歴史を持つ都市のランドマークです。2026年1月現在、この城壁は“遺跡”として眺めるだけの存在ではなく、歴史と現代の街のリズムを結ぶ、文化と観光のハブとして息づいています。
古都の盛衰を見てきた「都市の輪郭」
西安城壁は、中国の多くの王朝の中心地としての西安の「盛衰」を見守ってきた場所だとされています。現在見られる明・清の時代の城壁の姿は、隋・唐の帝都の基礎の上に築かれたものとされ、時代の層が重なった“都市の輪郭”そのものでもあります。
明・清の配置、隋・唐の土台——重なり合う時間
この城壁を語るうえで印象的なのは、単一の時代の産物ではない点です。明・清の時代のレイアウトが、隋・唐の帝都の基盤の上に築かれたとされることで、歩く視線の先に「一つの時代」ではなく「積み重なった時間」が立ち上がります。
“歩ける歴史”としての体験が、日常と観光をつなぐ
西安城壁はいま、文化と観光の拠点として多くの人を引き寄せています。城門、角楼(隅の楼)、そして周囲の堀(モート)など、城壁を取り巻く要素は、都市防衛の記憶をとどめながら、現代の街の時間へと自然につながっていきます。
現地を訪れる人々が体感できるポイントは、例えば次のようなものです。
- 城門をくぐり、街の内と外の境目を身体感覚で確かめる
- 角楼や城壁上を歩き、都市のスケールを俯瞰する
- 堀を含む周辺の景観から、防衛施設が都市空間へ変化してきた流れを想像する
年間「数百万人」が訪れる理由:過去が“近い”場所
この城壁には、毎年数百万人の来訪者があるとされています。写真や動画が溢れる時代でも、石や土、門や堀といった手触りのある構造物は、過去を「情報」ではなく「距離感」として伝えます。城壁の上を歩く行為そのものが、古都の時間を現在へ引き寄せる体験になっているのかもしれません。
遺産が「生きる」ことの意味
西安城壁が示すのは、歴史遺産は保存されるだけでなく、都市の生活や文化のなかで“生きる”ことで、別の価値を持ちうるということです。静かに残すことと、開かれた場所として多くの人が集うこと。その間のバランスをどう取るのか——城壁の現在形は、そんな問いもそっと投げかけています。
Reference(s):
Xi'an City Wall: Echoes of the past, heartbeat of the present
cgtn.com








