ダボスでニューサム知事「トランプ用ひざ当て」小道具、指導者の“迎合”を批判 video poster
2026年1月、スイス・ダボスで開かれた世界経済フォーラム(WEF)の場で、米カリフォルニア州のギャビン・ニューサム知事が「Trump kneepads(トランプ用ひざ当て)」と書かれた小道具を掲げ、トランプ政権への“売り渡し(selling out)”が広がっていると痛烈に批判しました。世界のエリートが集まる舞台での強い演出は、政権との距離感をめぐるアメリカ社会の緊張を改めて浮かび上がらせています。
何が起きたのか:ダボスで飛び出した「ひざ当て」
ニューサム知事はWEFの会場で、「トランプ用ひざ当て」を手に取りながら、法律事務所、大学、企業の指導層が、政権の機嫌を損ねないために価値観や原則を後退させていると主張しました。言葉だけでなく“モノ”を使った表現で、迎合の空気を可視化した形です。
ニューサム氏が問題視した「selling out」とは
知事の発言の中心にあったのは、「気に入られるために譲る」「波風を立てないために沈黙する」といった態度が、組織の判断や社会の規範を静かに変えてしまう、という危機感です。具体的には、次のような領域が名指しされました。
- 法律事務所(法の原則よりも“関係”を優先する空気)
- 大学(自由な議論よりも政治的配慮が前に出る懸念)
- 企業リーダー(短期的な安定のために立場を曖昧にする動き)
ニューサム知事は、こうした状況に対して米国の人々に「勇気と信念をもって立ち上がるべきだ」と呼びかけました。
なぜダボスで言うのか:象徴性の強い場所
ダボスは、政治・経済のトップ層が「世界の合意」を探る場として知られます。その場での“迎合批判”は、国内政治の論争を国際舞台へ持ち込むだけでなく、「誰が、何を守るのか」という問いを会場全体に投げかける効果を持ちます。
一方で、挑発的な小道具を用いた表現は、支持者には分かりやすいメッセージになる反面、対話の余地を狭める可能性もあります。政治的メッセージを「強く通す」ことと、「多様な相手に届く」ことのバランスが、今回の一件でも問われています。
このニュースが示すもの:価値観と権力の距離
ニューサム知事の発言は、特定の政策論争というより、権力に近づくことで得られる安心(あるいは利益)と、原則を守るコストの間で組織が揺れる現実を切り取ったものだと言えます。沈黙は衝突を避けますが、積み重なると「何が当たり前か」自体が変わってしまう――知事の問題提起は、その静かな変化に警鐘を鳴らす形でした。
Reference(s):
Newsom pulls out 'Trump kneepads' at Davos, slams leaders for 'selling out'
cgtn.com








