イラン研究者、米国の要求が「防衛力低下」を招く恐れと警告 video poster
2026年2月初旬、イランの研究者が、米国側から求められているとされる「ミサイルの制限」や「核施設に関する詳細情報の提出」が、結果としてイランを“守りにくい状態”にしうると警告しました。交渉条件の中身が、その国の抑止力(攻撃を思いとどまらせる力)にどう影響するのかが改めて焦点になっています。
何が語られたのか:ポイントは「ミサイル制限」と「核施設の詳細」
発言したのは、テヘラン大学世界研究学部の准教授フォアド・イザディ氏です。同氏は、米国の要求として次の2点が伝えられているとし、懸念を示しました。
- ミサイルに関する制限を受け入れること
- 核施設に関する詳細な情報を提供すること
イザディ氏の見立てでは、こうした条件が積み重なると、イランが自国を守るための対応力が削がれ、将来の攻撃リスクが高まりかねないということです。
「対応力が弱まる」とはどういう意味か
イザディ氏は、条件が厳しすぎる場合、イランの「反応(対応)能力」が弱くなると主張しています。ここで言う対応能力は、軍事面に限らず、危機時に選べる選択肢の幅や、相手に与えるコスト(代償)をどこまで示せるか、という抑止の設計にも関わります。
とりわけ、ミサイル戦力の制約は、同氏の問題意識の中では、危機が起きた際の“次の一手”を狭める要素として位置づけられています。
核施設情報の「詳細化」がもつ現実的な重み
もう一つの論点である「核施設に関する詳細情報」について、イザディ氏は、防衛上の不利につながりうる点を指摘します。施設に関する情報が精緻になるほど、相手側が状況を把握しやすくなる可能性があるためです。
同氏は、こうした条件が組み合わさることで、将来的な攻撃のリスクが上がりかねないという認識を示しています。
交渉条件が映すもの:安全保障と透明性のせめぎ合い
安全保障をめぐる交渉では、一般に「透明性の向上」や「制限の受け入れ」が信頼醸成につながる一方で、当事者にとっては「防衛上の手足を縛るのではないか」という不安も生みます。今回の発言は、そのせめぎ合いを“防衛力”という言葉で強く表現したものだと言えます。
条件の線引きがどこに置かれるのか。要求が抑止のバランスをどう変えるのか。2月の時点でも、このテーマは中東情勢を読み解くうえで見落としにくい論点になっています。
要点(短く)
- テヘラン大学のイザディ准教授が、米国の要求とされる条件に懸念を表明
- ミサイル制限と核施設の詳細情報提出が、イランの対応力を弱める可能性があるという主張
- 条件次第では、将来の攻撃リスクが高まるとの見立て
Reference(s):
Iranian scholar warns U.S. demands could leave country defenseless
cgtn.com








