中国本土・山西の「動物120」 獣医教師が20年で1.6万頭救う video poster
電話が鳴ると、鍵をつかんで外へ飛び出す——。中国本土・山西省の忻州(きんしゅう)市郊外で、住民が彼のバンを「動物120」と呼びます。獣医の教師である王興春(ワン・シンチュン)さんは、20年以上にわたり緊急の連絡に応え続け、これまでに約1万件の通報に出動し、1万6000匹以上の動物を救ってきたといいます。動物だけでなく、その背後にある暮らしも守ってきた取り組みとして、静かな注目を集めています。
「動物120」と呼ばれるバン、地域の“最後の頼み”に
忻州市の周縁部では、王さんのバンが「動物120」として知られています。「120」という数字が緊急出動を連想させるように、地域の人々にとっては、いざという時に駆けつけてくれる存在です。
王さんは獣医の教師として日々を送りながらも、連絡が入れば現場へ向かい、動物の命をつなぐ対応を続けてきました。
数字が物語る20年以上の積み重ね:出動1万件、救った動物1.6万匹超
今回伝えられている活動の規模は、シンプルな数字だけでも重みがあります。
- 緊急通報への対応:約1万件
- 救った動物:1万6000匹以上
- 活動期間:20年以上
こうした支援は、ペットの救命にとどまらず、家畜など生活を支える動物の危機対応にもつながり得ます。「命」と「生計」が同じ現場に重なりやすいのが、地域の動物医療の特徴でもあります。
なぜこの話が今、共有されるのか——“動物の救急”が映す地域の現実
都市部に比べて、地方では医療やサービスへの距離が物理的にも心理的にも伸びがちです。動物医療も例外ではなく、緊急時に「今すぐ見てほしい」という需要はあっても、頼れる先が限られる場面が出てきます。
王さんのように、教育(教師)と実務(出動)を往復しながら支える人がいることで、地域の安心は細い糸でつながっていきます。一方で、個人の献身に支えられる形が長く続くほど、「この仕組みをどう持続させるか」という問いも自然に立ち上がります。
救われるのは動物だけではない——「暮らし」の単位で起きるレスキュー
今回の断片的な情報の中で印象的なのは、「1万6000匹以上の動物」と並んで、「その背後にある生計」が語られている点です。動物は家族であり、仕事であり、地域の生活の一部でもあります。
緊急対応の現場は、治療や処置という技術だけでなく、持ち主の不安や切迫感とも向き合う時間になり得ます。「動物120」という呼び名は、そうした切実さが地域の日常に根づいた結果なのかもしれません。
王興春さんの歩みは、派手な制度改革のニュースとは違う角度から、地方の医療アクセスやコミュニティの支え合いを照らします。次の電話が鳴った時も、彼は鍵をつかみ、また走り出すのでしょう。
Reference(s):
The man behind the 'Animal 120': Racing to save lives in rural Shanxi
cgtn.com








