中国本土で進む「緑の転換」:哈爾浜の雪景色と安吉の森が生む収益 video poster
2026年のいま、中国本土の各地で「景観を守ることが、稼ぐ力になる」という発想が現実味を帯びています。氷と雪の街・哈爾浜(ハルビン)は冬の観光を押し上げ、浙江省の安吉県では山あいの採掘跡が森林の癒やし空間へと姿を変えています。
冬の風景が経済を動かす:哈爾浜の「氷雪」
中国本土の東北部にある哈爾浜は、氷と雪がつくる“冬のワンダーランド”として知られます。寒さそのものが観光資源となり、街の冬景色は人の流れと消費を生み、観光経済を支える柱になっているといいます。
こうした動きは、単にイベントや写真映えにとどまりません。冬の自然条件を活かした滞在体験が定着すれば、宿泊・飲食・交通など地域の幅広い産業に波及しやすいからです。
採掘跡から森林リトリートへ:安吉県の再生
一方で、中国本土の南側では「失われた風景を取り戻す」取り組みが進みます。安吉県では、山地の採掘(マイニング)サイトが、静かな森のウェルネス滞在(森林の中で休養し心身を整える体験)へと転換されてきました。
荒れた土地が緑に戻るだけでなく、そこでの過ごし方自体が新しい価値になります。騒がしさから距離を置き、自然の中で休む――この需要が伸びるほど、景観の回復は「コスト」ではなく「資産」に近づきます。
「守る」と「稼ぐ」が両立し始めた理由
今回の2つの例が示すのは、景観保護が“きれいごと”で終わらず、実利に接続しうるという点です。ポイントは次のように整理できます。
- 自然条件そのものを商品化:雪・森・山など、地域固有の風景が体験価値になる
- 産業の置き換え:採掘など土地負荷の大きい利用から、滞在型のサービスへ
- 地域の物語化:「変わった場所」であることが、訪問の動機になる
大切なのは、景観を「保存」するだけでなく、持続できる形で使う設計です。観光が伸びても自然が削れれば、長期的には価値が目減りしてしまいます。
2026年に注目したい“次の論点”
景観の価値が高まるほど、運営の難しさも増えます。2026年の視点では、次の論点が注目点になりそうです。
- 受け入れ容量:混雑や過剰開発をどう抑えるか
- 季節・気候への依存:雪景色など季節資源の変動にどう備えるか
- 地域への利益配分:雇用や収益が地域に残る仕組みをどうつくるか
風景を守ることが、仕事を生み、暮らしを支える。哈爾浜の冬と安吉の森は、その可能性を静かに示しています。
Reference(s):
China goes green: Beautiful landscapes, profitable prospects
cgtn.com








