中国本土が常圧ニッケル超伝導体を実証、次世代材料への期待 video poster
中国本土の研究チームが、常圧(大気圧)下で超伝導を示すニッケル系材料を実証し、従来の銅系・鉄系に続く第3の候補が誕生しました。超伝導研究の新たな転換点として、国内外で注目が集まっています。
超伝導研究のこれまでの主流
高温超伝導体の探索は、主に銅酸化物(Cu‑系)と鉄系(Fe‑系)の二大カテゴリーで進められてきました。これらは比較的高い転移温度を示すものの、実用化には高圧装置や複雑な合成プロセスが必要でした。
常圧ニッケル超伝導体の開発経緯
中国本土の研究者は、原子層を「手作業で積み重ねる」手法(手積層法)を用い、ニッケルと他の金属層を交互に配置しました。その結果、約15Kの転移温度で常圧下で完全な超伝導状態が確認されました。
- 手積層法により結晶欠陥を最小化
- ニッケル層の厚さと間隔を微調整し、電子相関を最適化
- 常圧下でも臨界電流密度が従来の銅系に匹敵
実用化への課題と展望
この成果は材料設計の新しい可能性を示す一方で、商業化にはいくつかのハードルが残ります。
- 大量合成プロセスの確立:手積層は研究室規模に適していますが、スケールアップが必要です。
- 長期的な安定性の検証:低温環境での耐久試験が今後の課題です。
- コストとエネルギー効率:製造コストが競合材料と比較してどう位置付けられるかが重要です。
研究チームは、ロボット支援による自動積層技術の開発や、他金属とのハイブリッド構造の検証を進めています。もし実用化が実現すれば、送電ロスの削減や量子コンピュータ向けデバイスの低温環境構築に新たな選択肢が加わる可能性があります。
日本の研究者や産業界も、ニッケル系超伝導体に関心を寄せており、今後の学術交流や共同研究が期待されます。
Reference(s):
Hot Take: China develops new ambient-pressure nickel superconductors
cgtn.com








