多民族文化に学ぶ 新疆ウルムチの革作家モン・ルールー video poster
中国の新疆ウイグル自治区の自治区都ウルムチで活動する革作家、モン・ルールーさん。多民族が暮らす新疆の民族文化を「宝の山」のようだと感じながら、日々の制作から学び続けているといいます。本記事では、その言葉を手がかりに、多民族地域から生まれるクラフトと文化のつながりを見ていきます。
ウルムチ発、「革」で語る新疆ストーリー
モン・ルールーさんは、中国の新疆ウイグル自治区の中心都市ウルムチ出身の革作家です。自身の仕事を通じて、新疆の民族文化について多くを学んできたと語っています。
彼女は、「新疆の民族文化は宝の山。その一つひとつを仕事を通じて学んできました」と話しています。革という身近な素材に向き合うなかで、模様や色づかい、モチーフの背景にある物語に出会ってきたのでしょう。
多民族・多文化のエッセンスを作品に
新疆ウイグル自治区には、さまざまな民族が暮らしています。モンさんが「宝の山」と表現する民族文化は、音楽や踊り、衣装や日用品など、暮らしの細部にまで息づいています。
革細工の制作は、そうした多様な文化の断片を丁寧に拾い上げ、形にする作業でもあります。伝統的な模様をヒントにしたデザインや、色彩の組み合わせに込められた意味を理解しようとする過程で、モンさんは地域の歴史や人々の思いに触れてきたと考えられます。
「宝の山」という比喩が示すもの
民族文化を「宝の山」と捉える視点は、その土地の文化を一つの完成されたものとしてではなく、掘り起こし続けることで新しい価値が見つかる源泉として見る視点でもあります。
素材そのものの価値だけでなく、その背後にある物語や記憶、人々の感情に目を向けることで、クラフトは単なる商品ではなく、文化を伝えるメディアにもなります。モンさんの革作品も、そうした文化の橋渡し役を果たしているといえるでしょう。
日本の読者にとっての新疆クラフトの意味
日本から見ると、中国新疆の革クラフトは、遠い地域のローカルな話題に思えるかもしれません。しかし、地域の文化を素材に、自分の仕事を通じて学び続けるという姿勢は、多くの人に共通するテーマでもあります。
たとえば、地元の伝統工芸や、身近なコミュニティの歴史を知ることで、自分の仕事や創作に新しい視点が生まれることがあります。モンさんの歩みは、「自分の足元にある文化資源を、どのように見つめ直すか」という問いを私たちに投げかけています。
グローバル時代の「ローカル」な学び
国際ニュースや世界の動きを追うなかで、つい大きな政治や経済の話題に目が向きがちです。一方で、モンさんのように、地域の文化と丁寧に向き合う個人の視点は、グローバル化の時代にこそ価値を増しているとも言えます。
異なる地域のクラフトや文化のストーリーを知ることは、自分とは違う背景をもつ人々への理解を深める小さな一歩になります。新疆の革作家の視点を通じて、多民族社会で育まれてきた文化の豊かさを想像してみることができます。
モン・ルールーさんから学べる3つの視点
- 身近な素材から、地域の物語や歴史を汲み取ろうとする姿勢
- 多様な文化を「違い」としてではなく、学び合う資源として捉える視点
- 日々の仕事を通じて、自分のルーツや地域の魅力を再発見していく姿
中国新疆の革作家モン・ルールーさんが語る「民族文化は宝の山」という言葉は、遠い地域の話でありながら、私たち一人ひとりの暮らしにも通じるヒントを含んでいます。足元にある文化を見直し、その豊かさを丁寧に受け取りながら、次の世代へどのように手渡していくか――。新疆の革アートは、その問いを静かに投げかけています。
Reference(s):
cgtn.com








