砂漠に森を育てる:寧夏・祖父と孫娘の植林物語 video poster
砂漠に森を育てる:寧夏・祖父と孫娘の植林物語
中国本土・寧夏の西吉県で、祖父と孫娘が長年植林を続け、かつて荒れた山が少しずつ緑に覆われつつあります。砂ぼこりの中で続けられた静かな挑戦は、2025年のいま、私たちに「小さな行動が景色を変える」ことを改めて教えてくれます。
砂ぼこりの中で始まった、ふたりの挑戦
物語の舞台は、西吉県のある村の近くに広がる、木のほとんどない荒れた丘陵地です。孫娘のドン・チュンジュアンさんは、幼いころから祖父と一緒に、この丘に木を植えてきました。
風が強い日には、砂ぼこりが顔に当たり、前が見えなくなることもあります。それでもふたりは、苗木を抱えて坂を上り、一本ずつ丁寧に植えていきました。植えた直後の苗は華奢で、強風に倒されそうになりますが、祖父と孫娘は支柱を立て、土を固め、黙々と世話を続けてきました。
「いつか、ここ一面が緑になる」
丘は長いあいだ、ほとんど何も生えていない茶色い世界でした。村の人にとっては、「風が吹けば砂が飛んでくる場所」として知られていたかもしれません。それでもふたりは、苗木を植えながら、「いつかここ一面が緑になる」と信じてきました。
荒れた山が、緑の風景に変わるまで
西吉県の丘での植林は、決して楽な道のりではありませんでした。激しい風や砂嵐の日もあり、せっかく植えた木が折れてしまうこともあったはずです。それでも、ドンさんと祖父は歩みを止めませんでした。
少しずつ年月がたつなかで、かつての荒れ地には新しい緑が広がり始めました。茶色い土の斜面に、点々と小さな木々の影が増え、その影がつながり、やがて一つの緑の帯になっていきます。
- 強風と砂嵐に耐えながらも、毎年コツコツと苗木を植え続けること
- すぐには結果が見えなくても、長い時間をかけて景色が変わっていくこと
- 家族の時間が、そのまま土地の変化の歴史になっていくこと
こうして、かつては荒れた丘だった場所が、これから長く人々を楽しませる緑地へと姿を変えつつあります。その変化は、地域にとっての小さな「環境ニュース」であり、同時に世界全体の課題である環境保護の一場面でもあります。
一本の木が教えてくれる、環境と私たちの日常
中国本土の内陸部で続けられてきたこの植林の物語は、日本でニュースを読む私たちにも、いくつかの問いを投げかけます。気候変動や砂漠化といった大きな言葉の裏側には、祖父と孫娘のように、黙々と土地と向き合う人々の日常があります。
「大きなこと」は、小さな積み重ねから
環境保護というと、大規模な政策や国際会議を思い浮かべがちです。しかし、この西吉県の丘の変化は、スコップ一杯の土と、一本の苗木から始まりました。毎日のようにスマートフォンで国際ニュースを追う私たちにとっても、「自分の身の回りでできる小さな行動」が何かを考えるきっかけになります。
- 通勤路の緑に目を向けてみること
- 身近な公園や街路樹の手入れに関心を持つこと
- SNSで、こうした静かな取り組みのストーリーをシェアすること
どれも劇的な変化をすぐに生み出すわけではありませんが、西吉県の丘と同じように、時間をかけて私たちの街の景色や意識を変えていくかもしれません。
ゆっくりと変わる景色を見守るということ
ニュースは、目を引く出来事にどうしても注目が集まりがちです。しかし、ドン・チュンジュアンさんと祖父が続けてきた植林のように、「ゆっくりと変わる景色」にこそ、未来を変える力が宿る場合があります。
砂ぼこりの舞う丘で始まった祖父と孫娘の挑戦は、2025年のいまも、これから先の世代に喜びをもたらす緑として残り続けます。その静かな物語は、「遠い国の環境ニュース」にとどまらず、私たち自身の日常の選択を見直すヒントにもなっていきそうです。
Reference(s):
Tree planting in the dust: A grandfather-granddaughter story
cgtn.com








