インドネシアのテックブームとコーヒー 中国本土連携で伸びるKopi Kenangan video poster
インドネシアで進むテックブームとデジタル化の波が、コーヒー業界にも新しいビジネスモデルを生み出しています。grab-and-go型のコーヒーブランド「Kopi Kenangan」は、その象徴的な存在として東南アジアで急拡大しており、中国本土のパートナーとの協力を背景に企業価値10億ドルに達するスタートアップとなっています。
東南アジアをけん引するインドネシアのハイテク・ブーム
インドネシアでは現在、東南アジアのハイテク・ブームをけん引する形で、デジタル技術を活用するスタートアップが次々と生まれています。日常生活のさまざまな場面でオンラインサービスが浸透し、国全体のデジタル化が一気に進んでいることが背景にあります。
こうした環境の変化は、金融や物流といった分野だけでなく、飲食や小売といった身近なサービスにも広がっています。スマートフォンを前提としたサービス設計が当たり前になり、テック企業と呼ばれるスタートアップの裾野が広がっています。
「Kopi Kenangan」が象徴する新しいコーヒー体験
その中で存在感を増しているのが、grab-and-go型のコーヒーブランド「Kopi Kenangan」です。grab-and-goとは、店に長く滞在せず、短時間でコーヒーを受け取ってすぐに移動できるスタイルを指します。
通勤や移動の合間に素早く利用できることから、多忙な都市生活と相性が良いモデルです。インドネシアのスタートアップとして生まれたKopi Kenanganは、このスタイルを武器に東南アジアの各地へと店舗網を広げています。
企業価値はすでに10億ドルに達しており、いわゆる「ユニコーン企業」(企業価値が10億ドル以上の未上場スタートアップ)の仲間入りを果たしています。コーヒーという身近な商品でありながら、テックブームの流れに乗った象徴的な存在といえます。
中国本土パートナーとの協力が支える成長
Kopi Kenanganの成功は、中国本土のパートナー企業との協力の上に築かれているとされています。国境を越えたパートナーシップが、スタートアップの成長を後押ししている点が大きな特徴です。
一般に、このような協力関係には、資金面での支援だけでなく、店舗運営やデジタルサービスに関するノウハウの共有など、さまざまな形が含まれます。中国本土のパートナーとインドネシアのスタートアップが互いの強みを持ち寄ることで、新しいビジネスモデルがアジア全体へ広がる土台が整っていきます。
コーヒーを通じたビジネスであっても、その裏側ではテクノロジーと国際的な協業が重要な役割を果たしていることが分かります。ここには、国際ニュースとしても注目すべき、アジアの新しい経済関係の姿が見えてきます。
なぜコーヒーチェーンが「テック企業」なのか
一見すると、コーヒーチェーンとテックブームは別の話題に見えます。しかし、インドネシアのようにデジタル化が急速に進む国では、飲食ビジネスもデータやアプリ、オンラインでのつながりを前提とした「テック企業」の側面を持つようになります。
たとえば、アプリやオンライン注文、キャッシュレス決済、顧客データの分析などは、いずれもデジタル技術が支える仕組みです。grab-and-go型のコーヒーブランドは、これらを組み合わせることで、スピード感のあるサービスと効率的な店舗運営を実現しやすくなります。
アジアの消費とテクノロジーを見るためのヒント
Kopi Kenanganと中国本土パートナーの協力関係は、アジアで進むテックブームと消費市場の変化を読み解くうえで、いくつかのヒントを与えてくれます。
- 身近な消費サービスにも、テクノロジーが深く入り込んでいること
- スタートアップの急成長には、国境を越えた協力が大きな役割を果たしていること
- 東南アジアの市場が、中国本土を含むアジア各地域と結びつきながら成長していること
2020年代半ばの今、アジアの国際ニュースを見るうえでは、テクノロジー、消費、そして地域をまたぐ協力関係がどのように結びついているかに注目することが重要になっています。インドネシア発のコーヒーブランド、Kopi Kenanganの歩みは、その縮図の一つといえるでしょう。
Reference(s):
cgtn.com








