UNIFIL司令官が語る国連平和維持と国際社会の責任 video poster
レバノンで活動する国連レバノン暫定軍(UNIFIL)の司令官アロルド・ラサロ・サエンス中将が、レバノンでCGTNのハン・ビン記者のインタビューに応じ、平和維持は易しくないが、国連の枠組みの下で国際社会のコミットメントを体現する不可欠な任務だと語りました。2024年にレバノンで高まった緊張の中で、現場指揮官がどのように責任を果たそうとしているのかを示すメッセージです。
平和維持はなぜ「易しくない」のか
国際ニュースでしばしば耳にする国連平和維持活動ですが、ラサロ中将は平和維持は簡単な仕事ではないと率直に認めています。特に危機の時には、その難しさは一層増します。
武力衝突の火種が残る地域で、住民の安全を守りつつ、停戦や緊張緩和を支えることは、常にリスクと隣り合わせです。また、現場には多国籍の部隊や複雑な政治状況が存在し、指揮官は軍事面だけでなく、外交的な配慮や住民との信頼関係づくりにも気を配らなければなりません。
国連の枠組みと「国際社会のコミットメント」
ラサロ中将が強調したのは、平和維持活動が国際社会のコミットメントを目に見える形で示すものだという点です。国連の旗の下で各国の要員が任務にあたること自体が、国際社会が紛争地域を放置しないという意思表示になっています。
- 人員や資金、装備を長期的に提供し続けること
- 紛争当事者に対して、対話と自制を促し続けること
- 現地の人びとの生活を支えるための活動を並行して行うこと
2024年の緊張を背景に語られた「責任」
CGTNのハン・ビン記者とのインタビューで、ラサロ中将は2024年にレバノンで高まった緊張の中で、自らの責任の果たし方について語りました。インタビューの詳細は明らかにされていませんが、少なくとも今回の発言から、次のような姿勢がうかがえます。
- 危機の時期であっても、国連の枠組みに基づく任務を粘り強く続けるという覚悟
- 現場で働く要員と地域の人びとの安全を守りつつ、国際社会の期待に応えようとする意識
同時に、危機が深まる時ほど、平和維持活動の成果がすぐに目に見えないことも多くなります。それでも不可欠な任務とあえて言い切るところに、現場を率いる指揮官としての重い自覚がにじみます。
遠く離れた日本から考える「平和維持」の意味
レバノンや中東のニュースは、日本にいると遠い世界の話に感じられがちです。しかし、ラサロ中将の言葉を通して見えてくるのは、国連平和維持活動が、世界のどこかで起きている緊張に対して国際社会がどう向き合うのかを映し出す鏡だということです。
国際ニュースを日本語で追う私たちにとっても、次のような問いを投げかけてくれます。
- 危機の時にこそ、国際社会はどのようにコミットメントを示すべきか
- 軍事的な安定だけでなく、現地の人びとの生活や尊厳をどう支えていけるか
- 自国が直接関わっていない紛争についても、どのように関心を持ち続けるか
レバノンでのUNIFILの任務も、その答えを探る一つの場です。今回のインタビューで示されたラサロ中将のメッセージは、平和維持という地道で見えにくい仕事の裏側にある責任の重さと、それでもなお続ける理由をあらためて考えさせてくれます。
国際ニュースに触れるとき、紛争や緊張の結果だけでなく、それを食い止めようとする現場の努力にも目を向けてみることが、世界を見る視野を少し広げてくれるかもしれません。
Reference(s):
cgtn.com








