標高4,000mの収穫祭ワングオ祭 世界の屋根から届く農村のよろこび video poster
標高4,000メートルの高原で農民たちが大麦酒を掲げて踊り、馬を走らせるワングオ祭(Wangguo Festival)。地球上で最も高い収穫の祝宴とも呼ばれるこの祭りは、2025年の今、私たちに「豊かさ」とは何かを静かに問いかけています。
世界の屋根で開かれる古い収穫祭
ワングオ祭は、古くから続く収穫の祭りです。紺碧の空の下、色とりどりの旗が風に揺れ、フィドルの音色と地面を踏み鳴らす足音が重なり合い、まさに「収穫の交響曲」と呼びたくなる光景が広がります。
会場となるのは、標高約4,000メートルの高地。農民たちは大麦酒を手に輪になって踊り、力強い馬を駆って高原を疾走します。世界の屋根と形容されるほどの極端な標高にもかかわらず、祝宴に興じる人びとのエネルギーは、その制約を軽やかに飛び越えていきます。
極限の標高が生む「本物のよろこび」
標高が高い場所では、一歩歩くだけでも息が上がりがちです。それでもワングオ祭では、参加者たちがリズムに合わせて踊り続け、笑い声を響かせます。そこにあるのは、収穫を迎えられたことへの安堵と感謝、そして土地と共に生きてきた誇りです。
華やかな舞台装置や派手な演出がなくても、日々の労働の先にある収穫を、ともに味わい合う時間そのものが祝祭になります。だからこそ、この祭りの雰囲気はどこまでも素朴でありながら、どこか普遍的でもあります。
ローカルな祭りが映し出す、2025年の世界
気候や食をめぐる不安が語られることの多い2025年、多くの国と地域で農業や暮らしのあり方が見直されています。そのなかで、ワングオ祭のようなローカルな収穫祭は、私たちに次のような問いを投げかけているように見えます。
- 厳しい自然条件の中で、どのようにして食を支えてきたのか
- 土地や季節のリズムと共に生きるとはどういうことか
- 「豊かさ」や「成功」を、収穫のよろこびという軸から捉え直せるのか
都市で暮らす多くの人にとって、農業の現場は日常から遠い存在になりがちです。しかし、世界の屋根で開かれるワングオ祭の姿を思い浮かべると、私たちの食卓がどこから来ているのかをあらためて考えさせられます。
SNS時代にこそシェアしたい「屋根の上の収穫祭」
もしあなたのタイムラインに、澄み切った青空の下で彩り豊かな旗が舞い、馬が高原を駆け抜け、農民たちが大麦酒を掲げて踊るワングオ祭の映像が流れてきたとしたら――それは、ただの「異国の絶景」以上の意味を持つかもしれません。
そこには、テクノロジーや巨大な資本ではなく、土地と人の関係性から生まれる「豊かさ」が映し出されています。地球上でもっとも高い場所で行われる収穫の祝祭は、グローバルな時代にあっても、ローカルな文化が持つしなやかな強さを象徴していると言えるでしょう。
忙しい日常の合間に、遠い高原でのワングオ祭を思い浮かべてみること。それは、自分にとっての「実り」とは何かを静かに考え直す、小さなきっかけになるかもしれません。
Reference(s):
cgtn.com








