インドネシア東ジャワのプラスチック汚染と健康被害:19歳イマムの現実 video poster
東ジャワの19歳が生きる「プラスチックだらけの日常」
2025年現在、世界各地でプラスチック汚染が深刻化するなか、インドネシア・東ジャワに暮らす19歳のイマムさんの生活も、その影響に直面しています。家畜を連れて海岸近くで暮らすイマムさんは、砂浜に散らばるごみの多くがプラスチックであることを、毎日のように見せつけられています。
問題は見た目の汚さだけではありません。イマムさんの家畜は、打ち上げられたプラスチック片を草やえさと一緒に食べてしまうことがあり、その行動が自分たちの健康にもつながっているのではないかという不安を、イマムさんは強く感じています。
家畜の胃の中まで入り込むプラスチック
東ジャワの海岸では、袋、ボトル、食品の包装など、あらゆる種類のプラスチックごみが漂着しているといわれています。イマムさんが飼う家畜は、こうしたごみを草と区別できず、誤って口にしてしまいます。
家畜がプラスチックを食べると、消化不良や栄養不足、体調不良を引き起こすおそれがあります。そして、その家畜の肉や乳製品を人が口にすることで、人間の健康にも影響が出るのではないかという懸念が広がっています。イマムさんが抱く「自分の体は大丈夫なのか」という不安は、地域全体が共有する不安でもあります。
燃やすしかない?ごみ処理の現実と呼吸器への影響
プラスチックごみが大量に出ても、焼却施設やリサイクルの仕組みが十分でない地域では、「野焼き」がごみ処理の手段として選ばれがちです。東ジャワでも、生活ごみと一緒にプラスチックが屋外で燃やされ、その煙が住民の生活空間に流れ込んでいます。
イマムさんは、こうしたごみを燃やしたときに出る煙を吸い込むことで、ぜんそくの症状が悪化していると感じています。煙には、目に見えない細かい粒子や有害なガスが含まれるとされ、これが呼吸器系への負担となっている可能性があります。
病院で増える「汚染が関係するかもしれない」症状
地域の病院で診療にあたるフェルダウス医師は、近年、汚染と関係しているとみられる健康被害が増えていると感じています。特に目立つのは、下痢や腹痛を伴う消化器系のトラブルです。
プラスチックごみと健康被害の関係は、単純に説明できるものではありませんが、フェルダウス医師は、汚れた水や食べ物を通じて、人の体内に有害物質や微細なプラスチック片が入り込んでいる可能性を疑い、注意深く経過を見守っています。
懸念される主な健康リスク
- プラスチックを含むごみの野焼きによる煙で、ぜんそくなど呼吸器への負担が増えるおそれ
- 汚染された水や食べ物を通じて、下痢や胃腸炎など消化器系の症状が増えるおそれ
- 家畜が摂取したプラスチックを介し、間接的に人の健康に影響が出るおそれ
「長期的な影響」を見極め、どう共有するか
フェルダウス医師と同僚たちは、こうした症状とプラスチック汚染との関係を、長期的な視点から調べようとしています。どのような症状がどの年代や職業の人に多いのか、どのような生活環境と結びついているのかを丁寧に記録し、地域住民に分かりやすく伝えることが課題になっています。
同時に医師たちは、「すぐにすべてのプラスチックをなくすことは難しい」という現実も理解しています。そのうえで、住民に対しては、次のような具体的な注意点を伝え始めています。
- 可能なかぎり、プラスチックごみを屋外で燃やさない
- 飲み水や調理に使う水の衛生状態に注意する
- 海岸や川のごみ拾いなど、身近な範囲での環境保全活動に参加する
国際ニュースとしての「プラスチック汚染」:遠い国の話ではない
インドネシア東ジャワのイマムさんの物語は、単に一地域の環境問題にとどまらず、プラスチック汚染と健康被害が世界中でつながっていることを示す国際ニュースの一例です。大量に使われたプラスチックが海や川に流れ、巡り巡って私たちの食卓や健康に戻ってくるという構図は、日本を含む多くの国と地域に共通しています。
私たちが便利さのために選んできたプラスチックは、遠く離れた海辺の19歳の生活や、地域の病院の診察室にも影を落としています。日々の買い物で使う素材を選ぶこと、ごみの出し方を見直すこと、ニュースで見聞きした問題を家族や友人と話し合うこと。小さな行動の積み重ねが、イマムさんのような人びとの暮らしとも静かにつながっていきます。
プラスチック汚染と健康被害という国際ニュースを、日本語で丁寧に読み解くことは、私たち自身の未来の暮らし方を考え直すきっかけにもなりそうです。
Reference(s):
cgtn.com








