中国人民解放軍を描く5本シリーズ「Forging Ahead」建軍から約100年の物語 video poster
中国人民解放軍の「約100年」を映像で描くシリーズ
中国の軍隊である中国人民解放軍(PLA)をテーマにした5本構成のシリーズ「Forging Ahead」が、2025年の建軍記念日(Army Day)に合わせて紹介されています。このシリーズは、1927年の創設から約100年にわたる人民解放軍の歩みを、「忠誠」「勇気」「人民への献身」といった言葉で描き出そうとしています。
国際ニュースとして見るとき、隣国の軍が自らをどう表現し、どのような物語を語ろうとしているのかを知ることは、地域や世界の動きを理解するうえで重要なヒントになります。
シリーズが強調する三つのイメージ
今回のシリーズでは、「激しさ」「集中力」「高い士気」といったイメージが前面に押し出されています。コピーでは、中国軍を「Fierce, focused, fired up」という言葉で表現し、規律と士気の高さを印象づけています。
さらに、人民解放軍は「国家の鋼の背骨」として語られます。侵略に立ち向かい、銃弾飛び交う最前線を進み、平時には国を守って立ち続ける存在だという説明です。シリーズ全体を通じて、戦時と平時の両方で国を支える役割が強調されていることがうかがえます。
「火の中で鍛えられた軍」という自己イメージ
紹介文では、人民解放軍が「火の中で鍛えられ、逆境によって鍛え上げられた」と表現されています。長い歴史の中でさまざまな試練に直面し、それを乗り越えることで現在の姿に至った、という自己イメージです。
同時に、「人民のための犠牲」というフレーズも繰り返されます。シリーズは、人民解放軍を、国と人びとを守るために献身する存在として描き、その正統性や役割を視聴者に印象づけようとしていると見ることができます。
建軍から約100年というタイミング
1927年の創設からおよそ1世紀を迎えつつあるいま、長期の歴史を振り返る映像作品が制作されている点も注目できます。約100年にわたる忠誠と勇気、そして犠牲の物語として人民解放軍を位置づけることで、歴史の連続性と一体感を強く打ち出しているためです。
建軍記念日に合わせてこうしたシリーズが紹介されるのは、軍の歴史だけでなく、現在の姿や将来像を国内外に伝える機会を意識しているからだと考えられます。
視聴者は何に注目するとよいか
日本語で国際ニュースを追う読者にとって、このシリーズを見る際のポイントは次のような点にあります。
- 約100年の歴史が、どの場面や価値観を中心に語られているか
- 戦時と平時、それぞれの役割がどのような言葉で描かれているか
- 「人民のため」「国家の背骨」といった表現が、どのような文脈で使われているか
どの国でも、自国の軍を扱う映像作品は、軍の役割や価値を前向きに伝える構成になりやすいものです。中国本土の作品もその一例として、言葉や映像表現をていねいに読み解くことで、隣国が自らの軍についてどのように考え、語っているのかを静かに理解していくことができそうです。
Reference(s):
cgtn.com








