南スーダンからアフリカの角へ 国連・叢光氏が語る平和維持と新任務 video poster
国連南スーダン派遣団(UNMISS)の副団長を務めてきた叢光(Cong Guang)氏が、国連からアフリカの角担当特使という新たな役割を託されました。南スーダンを離れ新任地へ向かう準備を進めるなかで、UNMISSの使命と課題、築いてきたパートナーシップ、そしてアフリカの角での平和と開発への決意について語っています。
UNMISS副団長からアフリカの角特使へ
今回の人事は、南スーダンにおける国連の平和維持活動から、アフリカ東部一帯を見渡す地域外交へと軸足を広げる動きでもあります。叢光氏は、国連南スーダン派遣団(UNMISS)の副団長として現場を支えてきましたが、新たにアフリカの角担当特使として地域全体の平和と安定に取り組むことになります。
中国の国際メディアであるCGTNのインタビューに応じた叢氏は、これまでの活動を振り返りつつ、次の役割に向けた思いを語りました。
UNMISSの使命と直面する課題
インタビューの中で叢氏は、UNMISSのマンデート(任務)、現場が直面してきた課題、そして南スーダンの和平プロセスを支えるために築かれたパートナーシップについて、整理して振り返りました。
- マンデートの中心は住民保護と和平支援
UNMISSは、紛争の影響を受けた住民を保護し、和平合意の履行を支え、政治対話を後押しすることを主な任務としています。叢氏は、このマンデートが現場の優先順位を決める羅針盤になってきたと説明しました。 - 複雑な治安と厳しい環境という課題
広大な国土と脆弱なインフラ、各地で続く緊張や暴力のリスクなど、南スーダンの現場は常に不確実性を抱えています。こうした中で、国連要員の安全を確保しつつ住民を守ることは、容易ではない課題です。 - 和平プロセスを支えるパートナーシップ
UNMISSは、南スーダンの関係当局、地域機構、各国の大使館、市民社会やコミュニティのリーダーと協力してきました。叢氏は、こうしたパートナーシップの積み重ねが、和平プロセスを現実のものにする土台だと位置づけています。
アフリカの角で問われる「平和」と「発展」
叢氏の新たな任務となるアフリカの角は、複数の国が複雑に関わり合う戦略的な地域です。紛争や政治的な緊張に加え、干ばつや洪水といった気候変動の影響、食料やエネルギーをめぐる不安定さなど、多層的な課題が重なっています。
その中で、国連の特使は、対話の場をつくり、当事者同士の信頼醸成を支え、必要に応じて国際社会の支援をつなぐ役割を担います。叢氏は、南スーダンで培った現場の経験とパートナーシップ構築の知見を生かし、アフリカの角における平和と開発に新たな貢献をしていく決意を示しています。
今回の人事が示すもの
南スーダンという一国の枠組みから、アフリカ東部全体を見渡すポストへの就任は、国連が紛争解決を国単位ではなく地域単位で捉える流れの一例といえます。安全保障、政治対話、人道支援、開発支援といった要素を組み合わせて取り組む「包括的な平和づくり」が一層求められているとも読めます。
日本にいる私たちにとっても、南スーダンやアフリカの角は遠い地域に見えますが、国連の活動や地域の安定は、国際社会全体の安全保障や経済にもつながっています。ひとりの国連高官のキャリアの変化は、世界の紛争予防や平和構築の優先順位がどう動いているのかを映す鏡でもあります。
読み手への問いかけ
叢光氏が南スーダンからアフリカの角へと舞台を移し、どのように平和と発展に関わっていくのか。今後の動きを追うことは、国際ニュースを遠い出来事としてではなく、自分たちの暮らしと連動する話題として捉え直すきっかけにもなりそうです。
Reference(s):
From South Sudan to the Horn of Africa: CGTN Interview with Cong Guang
cgtn.com







