新疆のダンサー、グザヌルが描く伝統舞踊とストリートダンスの現在 video poster
ダンサーであり教師であり、そしていまは舞台演出も手がけるグザヌル・トゥルダヘインは、伝統舞踊の優雅さとストリートダンスのエネルギーを行き来しながら、自分だけのスタイルを磨き続けています。中国・新疆をテーマにした企画「Xinjiang Dawn to Dusk | Haishi」では、スポットライトの中と外、その両方で輝く彼女の日常が切り取られています。
多彩な肩書きが一つの軸に収束する
グザヌルは、まずダンサーとしてステージに立ち続けてきました。同時に、教室で生徒に振り付けを教える教師でもあり、作品全体の流れを組み立てる舞台演出家としても活動しています。立場は変わっても、その中心にあるのは「踊りで人の心を動かしたい」という一つの軸です。
伝統のしなやかさ × ストリートの躍動感
彼女が探り続けているのは、伝統舞踊のしなやかな身のこなしと、ストリートダンスのリズム感あふれる動きをどう溶け合わせるか、という問いです。たとえば、指先まで意識の通った回転や、ゆるやかなステップに、ヒップホップを思わせる鋭いアイソレーションやフットワークが重なります。その組み合わせが、どこか懐かしく、それでいて新しい景色を生み出しています。
スポットライトの中と外、どちらでも自分らしく
ステージの上では強いまなざしと堂々とした立ち姿で観客を引き込み、スポットライトを浴びながらも自然体の自信をにじませるグザヌル。一方で、舞台裏や稽古場では、生徒と目線を合わせて動きを分解して見せたり、次の作品のために静かに振り付けのアイデアをスケッチしたりと、落ち着いた表情を見せます。「オン」と「オフ」を行き来しながらも、そのどちらにも同じ輝きが宿っていることが、企画のタイトル「On and off the spotlight」にも重なります。
2025年の私たちが受け取るメッセージ
世界中のダンス動画がスマートフォンの画面にあふれる2025年のいま、グザヌルの歩みは、アルゴリズムが選んだ「流行」だけではない表現の道があることを思い出させてくれます。地域に根ざした伝統と、都市のストリートカルチャー。そのどちらかを選ぶのではなく、両方を抱きしめるようにして新しいスタイルをつくる姿は、国や言語の違いを超えて、多くの人の共感を呼ぶはずです。
国際ニュースや文化の動きを追う私たちにとって、グザヌル・トゥルダヘインのような表現者の存在は、「多様性とは何か」「自分らしさとはどこから来るのか」という問いを静かに投げかけてきます。彼女の一日を映し出すような「Xinjiang Dawn to Dusk | Haishi」の一場面一場面は、遠く離れた場所に暮らす読者にとっても、自分の生活や仕事を少し違う角度から見つめ直すヒントになるかもしれません。
Reference(s):
cgtn.com








