中国の阿育王塔が18回の地震に耐えた理由 古代建築の知恵を解説 video poster
1000年で18回の地震に耐えた中国の塔、阿育王塔の「壊れない秘密」
中国の海清寺に建つ阿育王塔が、過去1000年以上のあいだに18回の地震を経験しながら、いまもまっすぐに立ち続けていることが注目されています。なぜこの塔は倒れないのか――その背景には、古代の職人たちによる巧みな建築技術があります。
1000年で18回の地震、それでも立ち続ける塔
阿育王塔は、中国の寺院・海清寺にそびえる歴史ある塔です。伝えられるところによると、この塔は過去約1000年のあいだに18回もの地震に見舞われてきました。それでも大きく傾いたり崩れたりすることなく、現在もその姿を保ち続けています。
地震が多い地域で、石やレンガなどの重い材料で造られた高層構造物がこれほど長く残るのは、決して当たり前のことではありません。阿育王塔は、単なる宗教建築を超え、「災害に強い建築」の象徴としても語られつつあります。
カギは「古代の職人による巧みな構造」
この「壊れない塔」の秘密は、古代の職人たちが生み出した巧みな構造や施工技術にあります。現代のようなコンピューターも精密な測定機器もない時代に、職人たちは経験と観察を積み重ねながら、地震に耐えうる形を探っていきました。
考えられるポイントとしては、次のようなものがあります。
- 塔の重さと高さのバランスを慎重に設計していること
- 揺れたときの力を一部に集中させず、全体に分散させる工夫があること
- 長い時間をかけて補修や手入れが行われ、弱点が放置されなかったこと
どれもシンプルに見える考え方ですが、実際に実現するには高度な技術と経験が必要です。阿育王塔は、そうした職人の知恵が結集した結果として、「壊れない塔」として今も立ち続けているといえます。
現代の防災と建築にとっての意味
2020年代の現在、世界各地で地震や豪雨などの自然災害が相次ぎ、「レジリエンス(しなやかな回復力)」という言葉が注目されています。その中で、1000年以上前に建てられた阿育王塔がいまも無事であることは、現代の私たちに大きなヒントを与えてくれます。
最新技術を取り入れた建築も重要ですが、長い時間を生き延びてきた構造物には、次のような視点があります。
- 「一度つくって終わり」ではなく、世代を超えた維持管理を前提にしている
- 自然の力を完全に押さえ込むのではなく、「揺れながら耐える」発想を持っている
- 地域の信仰や文化と結びつき、人々に守られ続ける仕組みがある
阿育王塔の物語は、災害の多い時代を生きる私たちに、「強さ」とは何か、「壊れない」とはどういうことかを問いかけています。
スマホ世代にとっての「古い塔」のおもしろさ
通勤電車の中でニュースアプリをスクロールしていると、つい最新ガジェットや新サービスの話題に目が行きがちです。ただ、千年単位で時間を生きてきた阿育王塔のような存在に目を向けると、「長く残るもの」を意識するきっかけになります。
毎日の暮らしの中で、次のような視点を持ってみるのも一つの方法です。
- 自分の住む地域には、長い歴史を生き抜いた建物や構造物があるか
- それらがどのように維持され、なぜ残ってきたのか
- 古いものから、現代のデザインやまちづくりに応用できるヒントはないか
中国の海清寺に立つ阿育王塔は、遠い場所の話でありながら、「これからの100年をどう生きるか」という私たち自身の問いともつながっています。
まとめ:過去の知恵を、未来の安心につなげる
18回の地震と1000年以上の歳月に耐えてきた阿育王塔は、古代の職人たちが残した実験の成果であり、知恵の結晶です。最新の技術だけでなく、こうした歴史ある構造物に目を向けることで、これからの防災や都市づくりについて、より多面的に考えることができます。
いつか現地を訪れる機会があれば、その塔を見上げながら、1000年前の職人たちがどんな未来を思い描いていたのか、少しだけ想像してみたくなります。
Reference(s):
cgtn.com








