中国本土・ハルビンで「手のひらの冬」 元リード彫刻師が小さな氷彫刻で魅せる
冬の寒さを敬遠する人がいる一方で、その冷たさそのものを創作の力に変える人もいます。中国本土の北東部の都市ハルビンで、かつて「アイス・アンド・スノー・ワールド」のリード氷彫刻師だった彫刻師「Yueba」さんが、いまは“手のひらサイズ”の氷彫刻で来場者を楽しませています。
何が起きた?──巨大彫刻の現場から、掌サイズの作品へ
Yuebaさんは以前、ハルビンの「アイス・アンド・スノー・ワールド」で、そびえ立つ氷像づくりの先頭に立っていました。しかし、2年前の事故(2023年ごろ)をきっかけに、大型の氷像建設に参加することが難しくなったといいます。
それでも創作を止めるのではなく、進む方向を変えました。現在は、掌に収まる小さな氷彫刻を彫り、冬の驚きやきらめきを、より身近なスケールで届けています。
「小さい=劣る」ではない。むしろ“近づける”表現
紹介されている小さな氷のデザインは、サイズこそ「dinky(小ぶり)」でも、魅力が薄れたわけではありません。訪れる人にとっては、遠くから見上げる冬の造形ではなく、ぐっと距離の近い“冬”になります。
- 巨大さの圧倒ではなく、細部をのぞき込む楽しさ
- 会場を歩く体験だけでなく、作品の存在をより身近に感じられる体験
- 寒さや環境を「試練」だけにせず、季節の不思議として受け取る入口
記事が伝えるのは、冬の美しさを“選ばれた人のもの”にせず、誰にとっても手が届くものにする、という発想です。
12月のいま、なぜこの話が響くのか
2025年12月のいま、街の寒さは日常の負担にもなりがちです。だからこそ、寒さを「恐れるもの/耐えるもの」から、「眺めるもの/感じ直すもの」へと変える物語は、静かに刺さります。
事故という出来事で、以前と同じ仕事の形は続けられなくなった。それでも、表現のサイズを変えることで冬の驚きを保ち、さらに多くの人に開いた——。Yuebaさんの“手のひらの冬”は、季節と創作の関係を、少しだけ違う角度から見せてくれます。
見落としがちな視点:制約が「新しい入口」になるとき
大きなものを作れない、という制約は、失うことのようにも聞こえます。一方で、作品が小さくなることで、見る側の接し方も変わります。冬の造形が「遠くの名所」から「目の前の驚き」に近づく——その変化は、氷彫刻に限らず、ものづくり全般に通じる示唆かもしれません。
Reference(s):
cgtn.com








