上海郊外の鳳涇古鎮、秋の水郷と輸入博が映すもう一つの上海 video poster
上海郊外の水郷・鳳涇古鎮は、秋から初冬にかけての静かな風景が楽しめる古い町です。2025年11月5日から10日にかけて第7回中国国際輸入博覧会が上海で開催されるなか、会場となった大都市の顔とは対照的に、同じ上海市金山区にある古鎮は、素朴な日常と長い歴史を今も守り続けています。
上海・金山区の歴史ある水郷、鳳涇古鎮とは
鳳涇古鎮(Fengjing Ancient Town)は、上海市南西部の金山区に位置し、およそ1500年以上の歴史を持つとされる古い町です。長い時間を経ても街並みはよく保存されており、観光地でありながら、生活感のある「今の町」としても息づいています。
町の中心部には石畳の小路が伸び、その両側には小さな店が軒を連ねます。歩いてみると、次のような店が目に入ります。
- 地元の味を楽しめる小さな食堂や軽食の店
- 骨董品を扱う店
- 工芸品や土産物をそろえた小さなショップ
こうした店々が、観光客だけでなく地元の人びとの日常も支えながら、古鎮の経済を静かに動かしています。
秋に映える、上海最大級の水郷風景
鳳涇古鎮は、上海で最大規模の水郷の一つとされています。町の中には水路が縦横に走り、石造りの家々や店が水辺に沿って並びます。
秋から初冬にかけては、やわらかな日差しが水面に反射し、落ち着いた色合いの景色が広がります。都心の高層ビル群とはまったく違う、低い建物と水辺の風景が続くことで、同じ上海でも別の都市に来たような感覚を覚える人も少なくありません。
舟から眺める三つの古橋、最古は約700年前
水郷の町らしく、鳳涇古鎮には水路をゆっくり進む遊覧船があります。舟に乗ると、町を象徴する三つの歴史ある橋を水面から眺めることができます。
- それぞれに異なる形を持つ三つの古い橋
- 水路と石橋、建物が一体となった水郷の景観
- 橋の上からと舟の上からで変わる視点
なかでも最も古いとされるのが、約700年前に架けられた志和橋です。長い年月を経ても、人や物が行き交う要として使われ続けてきた橋は、地域の歴史の厚みを感じさせます。
第7回中国国際輸入博覧会と金山区の動き
2025年11月5日から10日にかけて、上海では第7回中国国際輸入博覧会(China International Import Expo、CIIE)が開催されました。世界各地から企業や関係者が集まるこの輸入博は、上海にとって国際経済と貿易の重要なステージとなっています。
鳳涇古鎮を抱える金山区も、この輸入博を通じて存在感を高めてきました。これまでの開催では、金山区の貿易代表団が、輸入博の場で主要企業と注文契約を相次いで結んできたとされています。製品やサービスの輸入だけでなく、地域としての魅力をアピールし、産業や観光の発展につなげようとする動きも見られます。
歴史ある水郷と、国際輸入博という現代的なビジネスイベント。この二つが同じ上海市内、とくに金山区という一つのエリアに共存していることは、国際ニュースとしても興味深い対比といえます。
古い町並みとグローバル経済をどう見るか
鳳涇古鎮のような古い町は、歴史を保存する場であると同時に、人びとの暮らしや経済活動の場でもあります。小さな飲食店や骨董店は、観光客にとっては「ローカル体験」ですが、そこでは地域の人びとが働き、収入を得ています。
一方で、上海では中国国際輸入博覧会を通じて、世界各地から商品やサービスが集まり、新しいビジネスの機会が生まれています。金山区の代表団が輸入博で成約を重ねてきたという事実は、グローバルな取引と地域経済がつながり始めていることを示しています。
同じ地域の中で、石畳の小路と国際見本市という、一見離れた世界が同居していることをどう考えるか。それは、観光やビジネスを通じて他国とつながる私たち自身の姿にも重なります。鳳涇古鎮と輸入博を入り口に、古い町並みとグローバル経済の関係を、少し俯瞰して眺めてみるきっかけになりそうです。
Reference(s):
Live: Suburban Shanghai ancient town offers beautiful autumn scenery
cgtn.com








