Z世代と持続可能な成長 APEC2024と北京発「The Power of Youth+」 video poster
2024年のアジア太平洋経済協力会議(APEC)は、すべての参加エコノミーに対し「持続可能な成長」と「よりレジリエント(強靱)な成長パス」への転換を呼びかけました。本記事では、その流れの中でZ世代がどのような役割を果たしうるのかを、北京から発信された番組「The Power of Youth+」を手がかりに考えます。
APEC2024が掲げた「持続可能な成長」
2024年のAPECでは、経済成長と環境保護、社会的な包摂を同時に追求する「持続可能な成長」が改めて前面に出されました。単にGDPを増やすことではなく、気候変動や格差といったリスクに強い経済・社会をつくることが重視されています。
そこで浮かび上がる問いが、「持続可能な開発と経済成長は矛盾するのか」という問題です。従来は「成長か、環境か」の二者択一で語られがちでしたが、APECは両立の道を模索するよう各エコノミーに促しています。
「成長か、環境か」を超えるグリーン経済
番組でも取り上げられた「グリーン経済」は、環境負荷を減らしながら経済の活力を生み出すアプローチです。うまく設計すれば、次のようなポジティブな効果が期待できます。
- 再生可能エネルギーや省エネ技術など、新しい産業と雇用の創出
- 資源やエネルギーの効率利用によるコスト削減と競争力の向上
- 災害や価格高騰に左右されにくい、よりレジリエントな社会づくり
短期的には投資や制度改革が必要になりますが、中長期では「環境を守ること」が「経済を守ること」に直結していきます。
Z世代が担う実践的なアクション
では、Z世代は持続可能な成長の実現に向けて、どのような具体的な行動ができるのでしょうか。番組が投げかけた問いを手がかりに、いくつかの方向性を整理してみます。
- 日々の選択を変える:省エネ、リサイクル、フードロス削減など、小さな行動を積み重ねる。
- キャリアや学びの軸に「サステナビリティ」を置く:環境や社会課題に関わる専攻や職種を選ぶ。
- スタートアップやイノベーションに挑戦する:グリーン技術や循環型ビジネスで新しい価値を生み出す。
- キャンパスや地域で声を上げる:大学や地域コミュニティでのプロジェクトや提言に関わる。
- デジタルでつながる:SNSを通じて情報を共有し、国や地域を越えた連携をつくる。
こうした一つひとつの行動は小さく見えますが、Z世代が世界各地で同時に動き出せば、大きなうねりとなり得ます。
北京「The Power of Youth+」に集まった多様な声
2024年11月14日午後6時(北京時間)に放送された番組「The Power of Youth+」の最新回は、北京の対外経済貿易大学(University of International Business and Economics)を舞台に収録されました。
この回には、スリナム、米国、インドからのゲストが参加し、持続可能な成長の未来についてそれぞれの立場から意見を交わしました。番組の案内によれば、主な論点は次のようなものでした。
- 持続可能な開発と経済成長は本当に矛盾するのか
- グリーン経済が社会や個人にもたらすポジティブな影響
- Z世代が日常とキャリアのなかで実践できる具体的な行動
異なる背景を持つ若者同士が、共通のテーマで率直に語り合う姿は、「持続可能な成長」をめぐる議論がもはや専門家だけのものではないことを示しています。
なぜ今、「若者と持続可能な成長」なのか
2025年の今、持続可能性は企業や政府だけでなく、個人のライフスタイルや価値観の中核に入りつつあります。気候変動や資源制約、格差の拡大といった課題は、Z世代がこれから生きる数十年に直接関わるテーマです。
APEC2024が呼びかけた「持続可能でレジリエントな成長」は、各エコノミーの政策だけでは実現できません。消費者として、働き手として、起業家として、そして市民として、Z世代がどのような選択をするかが大きなカギになります。
すでに放送された「The Power of Youth+」の議論は終わりましたが、そこで投げかけられた問いは、2025年の私たちにも有効です。次にその問いに答えるのは、画面の向こう側で記事を読んでいる一人ひとりなのかもしれません。
Reference(s):
cgtn.com








