中国とラテンアメリカの若者が語る「公正で持続可能な世界」 video poster
中国とラテンアメリカの若手リーダーたちが、ブラジル・リオデジャネイロに集まり、中国-ラテンアメリカ関係やグローバルサウスの未来について語り合いました。今年2025年のG20のテーマである「公正で持続可能な世界の構築」に呼応した、世代横断の対話の場です。
G20テーマとつながる「ユース円卓」
今回の中国-ラテンアメリカ・ユース円卓会議は、国際ニュースを伝えるCGTNのジャーナリスト、Wang Guan氏が司会を務めました。会場となったリオデジャネイロには、ラテンアメリカ各地から意欲的な若手リーダーが集まり、国際社会が直面する課題について議論しました。
今年のG20が掲げるテーマは、英語でBuilding a Just World and a Sustainable Planet、日本語にすれば「公正で持続可能な世界を築く」といった意味合いです。このキーワードを軸に、参加者たちは自らの地域の経験を持ち寄りながら、中国とラテンアメリカ、そしてグローバルサウス全体の将来像を描こうとしました。
テーマ1:中国-ラテンアメリカ関係と南南協力
議論の出発点となったのは、「中国-ラテンアメリカ関係をどのように発展させれば、グローバルサウスの国や地域同士の南南協力をさらに促進できるのか」という問いです。
南南協力とは、主にアジア、アフリカ、ラテンアメリカなどの新興国や途上国が、経験や技術、資源を共有しながら互いに発展を支え合う取り組みを指します。経済や人口の面で存在感を増すグローバルサウスにとって、中国とラテンアメリカの関係強化は、地域の安定と成長を支える重要な要素になりつつあります。
円卓では、単なる貿易や投資だけでなく、気候変動への対応や持続可能な開発、人材育成など、多層的な協力のあり方が模索されました。若者世代ならではの視点から、長期的で公平なパートナーシップの必要性が語られた点も印象的です。
テーマ2:若者の連帯とグローバルサウスの発展
二つ目の問いは、「若者はどのように連帯し、公正な世界を築きながらグローバルサウスの発展に貢献できるのか」というものです。
「若者は未来そのもの」という認識を共有しつつ、参加者たちは、世代を超えた政治や経済の構造だけに任せるのではなく、自らも主体として動く必要性を強調しました。ソーシャルメディアやオンライン学習、スタートアップなど、デジタル世代ならではのツールを活用することで、地域を越えた協働の可能性が広がっているという指摘もあります。
同時に、教育へのアクセスや雇用機会の格差といった課題にどう向き合うのかも、議論の重要なポイントです。グローバルサウスの若者が自らのコミュニティに根ざしつつ、国境を越えたネットワークを築けるかどうかが、公正で包摂的な世界に向けた鍵の一つといえます。
テーマ3:グローバルガバナンス改革と包摂的な世界経済
三つ目の焦点は、「グローバルガバナンスの改革は、どのようにより安定的で包摂的な世界経済につながるのか」という問いでした。
グローバルガバナンスとは、国際機関や各国政府、地域組織などが協力しながら、地球規模の課題に取り組むための枠組みを指します。金融危機やパンデミック、気候変動などが重なるなかで、既存の仕組みが十分に機能しているのかという問いは、グローバルサウスにとって切実です。
円卓では、より多くの国や地域、とくにグローバルサウスの声が国際ルールづくりに反映されるべきだという問題意識が共有されました。中国とラテンアメリカの対話が、世界経済の安定と包摂性を高める一助となりうるのか。若者たちは、自らの世代の視点からその可能性を探りました。
なぜ今、この対話が重要なのか
気候危機や格差拡大、地政学的な緊張など、世界が複雑さを増すなかで、公正さと持続可能性を両立させることは簡単ではありません。その一方で、グローバルサウスの人口や経済の比重は増え続けており、中国とラテンアメリカを含む南半球の声は、国際社会の将来像を左右する存在になりつつあります。
2025年のG20テーマが示すように、「公正で持続可能な世界」は、多くの国や地域が共有する目標です。その実現には、政府や国際機関だけでなく、これからの時代を生きる若者がどのような価値観を持ち、どのように連帯し、どのように行動するのかが大きな意味を持ちます。
リオデジャネイロで開かれた今回のユース円卓会議は、中国-ラテンアメリカ関係、南南協力、グローバルガバナンス改革という大きなテーマを、未来の担い手たちが自分の言葉で語る場でした。そこで交わされた対話は、グローバルサウスの可能性と課題を映し出す鏡ともいえます。
考えてみたい3つのポイント
- 中国-ラテンアメリカ関係を、南南協力の中でどのように位置づけるべきか。
- グローバルサウスの若者一人ひとりは、公正で持続可能な社会に向けて何ができるか。
- グローバルガバナンス改革に、各地域の多様な声をどのように反映させるか。
ニュースとして出来事を追うだけでなく、読者である私たち自身も、これらの問いを自分ごととして捉え直してみることが求められているのかもしれません。
Reference(s):
cgtn.com








