南京雲錦が世界のランウェイへ 中国伝統工芸と現代ファッションの出会い video poster
中国の伝統工芸「南京雲錦(Yunjin brocade)」が、1600年にわたる歴史とユネスコ無形文化遺産としての価値を携えながら、現代のハイエンドファッションの世界で存在感を高めています。南京と深く結びついたこの「雲の錦」は、中国の絹織り技術の最高峰とされ、いま国際的な舞台とデジタル配信を通じて、新たな注目を集めています。
「雲の錦」南京雲錦とは
南京雲錦は、中国の都市・南京と深く結びついた伝統的な絹織物です。およそ1600年の歴史を持ち、その名は「雲にたとえられるほど華やかで美しい錦」という意味から生まれました。色彩の鮮やかさと緻密な意匠が特徴で、その美しさは「雲にしか匹敵しない」とも表現されてきました。
こうした背景から、南京雲錦は中国の絹織り芸術の頂点を象徴する存在と位置付けられており、ユネスコの無形文化遺産にも登録されています。単なる高級織物ではなく、長い歴史や文化、職人の技が凝縮された文化資産として受け継がれてきました。
ユネスコ無形文化遺産からハイエンドファッションへ
近年、南京雲錦はユネスコ無形文化遺産としての評価を受けるだけでなく、ハイエンドファッションの世界でも存在感を増しています。2015年以降、国際的なオートクチュールのステージやパリ・ファッションウィークにもたびたび登場し、伝統工芸とモードの融合として注目を集めてきました。
長い歴史と文化を背負った南京雲錦が、現代のファッションスタイルと出会うことで、次のような問いが生まれます。
- 伝統技術を損なうことなく、どこまでデザインを現代化できるのか
- 一点ものの高級織物を、どのようにグローバルな市場と結びつけるのか
- 若い世代にとって、伝統工芸はどんな魅力や意味を持ちうるのか
南京雲錦は、こうした問いに対する一つの実験の場となりつつあります。
CGTN番組「The Hype」で語られる南京雲錦の現在
こうした流れを背景に、国際メディアCGTNのデジタル番組「The Hype」では、南京雲錦をテーマにした回が今月予定されています。配信は北京時間12月22日16時から行われ、南京雲錦の過去と現在、そして未来について掘り下げる内容です。
番組には、南京雲錦の専門家と実践者が登場します。
- 南京雲錦博物館のキュレーターであるJian Mingwei氏
- 南京雲錦の織り技術を受け継ぐ伝承者であるChen Cheng氏
- CGTNのデジタル記者であるLi Yimei氏
- 多言語で活動するホストのIegor Shyshov氏
Jian氏とChen氏は、南京雲錦の歴史的な発展や技術の独自性、そして現代社会への適応について、番組内で詳しく語る予定です。デジタル記者やホストとの対話を通じて、工芸の専門的な側面と、グローバルな視点から見た南京雲錦の魅力が交差する構成となっています。
日本の読者にとっての意味──伝統工芸とグローバル化を考える
日本にも、長い歴史を持つ織物や染織など、多くの伝統工芸があります。そうした分野でも、「いかに現代のライフスタイルやファッションとつなげるか」という課題は共通しています。
南京雲錦の事例は、次のような視点を私たちに投げかけます。
- 無形文化遺産として守るべき「核」はどこにあるのか
- 国際的な舞台に出ることで、伝統の価値はどう変わるのか
- 職人の技とデジタルメディアをどう組み合わせるのか
12月22日の番組では、こうした問いに対するヒントが示されるかもしれません。南京雲錦の「雲のような」華やかさとともに、伝統と現代、ローカルとグローバルをどうつないでいくのかを考えるきっかけになりそうです。
Reference(s):
Live: Yunjin's timeless elegance meets contemporary fashion trends
cgtn.com








