ダボス会議2025と若者の声 CGTNライブで見えたリーダーシップ
世界経済フォーラム(WEF)のダボス会議2025を前に、中国とパキスタンの若手リーダーがCGTNのライブ配信で「若者の声をどう意思決定に生かすか」を語りました。気候変動から格差まで地球規模の課題が山積する今、この国際ニュースが示す意味を整理します。
ダボス会議は、世界の政治・経済・市民社会のリーダーが集まり、国際情勢やグローバル課題を議論することで知られています。その議論の前段階として行われた今回のCGTNライブは、「若者の声」をどう世界の意思決定につなぐかに焦点を当てた点で注目されました。
ダボス会議2025と若者の声
世界経済フォーラム(WEF)の年次総会は、2025年1月20日から24日までスイスのダボスで開かれました。国際ニュースとしても大きく取り上げられるこの会議は、世界経済、テクノロジー、安全保障など幅広いテーマを扱う場です。
今回のダボス会議2025をめぐっては、「若者の声」が重要なキーワードのひとつと位置づけられました。若者の視点を取り入れることが、議論を前に進め、地球規模の課題に立ち向かうための楽観と創造性をもたらすという考え方が背景にあります。
その流れの一環として、会議開幕前から若者リーダーが主役となる対話の場が設けられました。その象徴が、CGTNによるライブ配信でした。
CGTNライブがつないだ「若者と意思決定」
2025年1月16日、国際メディアCGTNがダボス会議2025を前にライブ配信を行いました。進行役はCGTNの王天瑜(ワン・ティエンユー)氏。世界経済フォーラムで財団部門を率いるフランソワ・ボニッチ氏に加え、若者コミュニティ「Global Shapers」に所属する2人のメンバーが参加しました。
登場したのは、中国出身のポピー・ジダン・チェン氏と、パキスタン出身のシェルバノ・ジャマリ・ニヤジ氏です。いずれも自身のコミュニティで社会課題に関わる若手リーダーであり、ダボス会議の議論に若者がどのように関わるべきかについて、それぞれの経験をもとに意見を交わしました。
番組の中心テーマとなったのは、次のような問いでした。
- 若者をどう意思決定のテーブルに招き入れるか
- 若者の声は、なぜ世界の議論に希望や楽観をもたらし得るのか
- 国や地域、コミュニティのレベルで、若者のリーダーシップをどう育てるか
英語の表現にすれば、「Engaging youngsters in decision-making(若者を意思決定に巻き込むこと)」がキーワードです。ダボス本会議での討議を先取りする形で、若者が主役となる対話が世界に向けて発信されたと言えます。
ライブ全体を通じて示されたのは、次のような方向性でした。
- 制度や予算だけでなく、若者が試行錯誤できる「場」をつくること
- 身近なコミュニティの課題から国際課題まで、若者を議論の当事者として招き入れること
- 異なる国や背景を持つ若者同士がつながり、学び合うネットワークを広げること
中国とパキスタンという異なる地域から参加した若者リーダーが同じテーブルについたこと自体が、多様な視点が交差するダボス会議の特徴を映し出しているとも言えます。
なぜ若者の席が意思決定の場に必要なのか
今回のライブ配信とダボス会議2025に共通するメッセージは、「若者抜きの議論は、未来抜きの議論になりかねない」ということです。なぜ、意思決定の場に若者の席を用意する必要があるのでしょうか。
- 最も長く影響を受ける世代だから
気候変動や技術革新、地政学的な緊張などの決定は、これから数十年にわたって若い世代の生活を左右します。その当事者が議論の外にいる状態は、長期的には持続しにくい構造と言えます。 - デジタル時代の現場感覚を持っているから
オンライン空間やSNS、デジタル技術の影響を日常的に体感しているのも若者世代です。テクノロジー政策や情報空間のルール作りに、その感覚を反映させることは合理的です。 - 社会への信頼を支えるカギになり得るから
政治や国際機関に対する不信感が語られる中で、「自分たちの声が届いている」という実感を持てるかどうかは、社会の安定にも関わります。意思決定の場に若者が参加することは、信頼をつなぎとめる一つのきっかけになります。
CGTNのライブで交わされた議論は、こうした点を具体的な経験とともに世界の視聴者に伝える役割を果たしました。
日本とアジアの読者への問いかけ
中国とパキスタンの若手リーダーがダボス会議2025を前に語った内容は、日本やアジアで暮らす私たちにもそのまま跳ね返ってきます。グローバルな国際ニュースとして眺めるだけでなく、「自分たちの社会ではどうか」と問い直す材料にもなります。
たとえば、私たち一人ひとりにとってできることとして、次のような行動が考えられます。
- 学校や職場、地域での意思決定の場に若い世代の参加を提案する
- オンラインで開かれる国際対話やイベントに積極的にアクセスしてみる
- 自分の得意分野や関心を起点に、同世代と小さな対話の場をつくる
ダボス会議2025をめぐる今回のCGTNライブは、「世界の大舞台」は一部のリーダーだけのものではなく、若者が声を上げることで形を変えていく可能性があることを示しました。国際ニュースを日本語で追う私たちにとっても、自分の視点や行動を更新するヒントを与えてくれる出来事と言えるでしょう。
Reference(s):
Live: Young voices at Davos – Engaging youngsters in decision-making
cgtn.com








