南寧で世界市長対話 中国・ASEANの「老友」の街から見る都市協力
中国南部の都市・南寧で、世界の市長や都市マネージャーが集まり、都市の開放性と中国・ASEAN協力の未来を語る対話番組が予定されています。国際ニュースとしてだけでなく、都市どうしのつながりを考えるきっかけとしても注目したい動きです。
南寧はなぜ「老友」の街なのか
南寧は、中国南部に位置する広西チワン族自治区の省都で、中国とASEAN(東南アジア諸国連合)を結ぶ国境の玄関口とされています。ASEAN諸国に最も近い省都という地理的な特徴から、中国・ASEAN協力の現場を象徴する都市でもあります。
街の名物として知られるのが、「老友(laoyou)」と呼ばれる米麺です。中国語で老友はold friend、つまり「古くからの友人」を意味します。温かい米麺の名前に「老友」と付けるところにも、南寧の人びとの親しみやすさと、友人を大切にする文化がにじみ出ています。
今回の番組タイトルが、南寧を「old friends」の街として位置づけているのは、こうした日常の文化と、中国・ASEANの長年の友情を重ね合わせているからだといえます。
World Mayors Dialogueで何が話されるのか
番組では、国際メディアCGTNのWang Guan氏が、南寧をはじめとする各都市の市長や都市マネージャーと向き合い、都市レベルでの新しい協力の形を探ります。紹介されている参加都市は次の通りです。
- 南寧(広西チワン族自治区の省都)
- ビエンチャン(Vientiane)
- ヤンゴン(Yangon)
- スラートターニー(Surat Thani)
- クリム(Kulim)
- モンカイ(Mong Cai)
- シェムリアップ(Siem Reap)
- マタラム(Mataram)
これらの都市のリーダーたちが南寧に集い、中国・ASEANの都市協力をテーマに語り合う様子が、World Mayors Dialogueとして伝えられる予定です。
テーマは「都市のオープンネス」と協力
番組の焦点の一つは、都市のオープンネス、つまり人・モノ・アイデアの流れをどう受け止め、活かしていくかというテーマです。国境をまたぐ経済活動や観光、文化交流が広がるなかで、都市同士が直接つながることの意味は大きくなっています。
市長や都市マネージャーの対話を通じて、具体的な政策だけでなく、互いの経験や課題を率直に共有する場になることが期待されます。
「中国・ASEANの友好的な家」をつくる試み
番組紹介では、中国とASEANがともに築く「amicable home(友好的な家)」というイメージが強調されています。これは、一時的なプロジェクトではなく、長い時間をかけて育てていく共同の居場所を、地域全体でつくっていこうという発想です。
南寧という「老友」の街で、市長たちが互いの都市をどう理解し、どのような協力の物語を描こうとしているのか。そこには、国境を越えて信頼を積み重ねていくプロセスが映し出されるはずです。
なぜ今、都市間対話が重要なのか
国家レベルの首脳会談や外交交渉が注目されがちですが、実際に人びとの生活に直結するのは、都市レベルの政策や連携であることが少なくありません。今回のWorld Mayors Dialogueのような場には、次のような意味があります。
- 経済や観光だけでなく、環境や公共交通など、都市が共有する課題について実務者同士が知恵を出し合える
- 市民同士の交流や相互理解を深めるきっかけになり、偏ったイメージを和らげる
- 国家間の関係が揺らいだとしても、都市同士のネットワークが対話のチャンネルとして機能し続ける可能性がある
南寧のように、中国とASEANの結節点にある都市が、こうした対話のハブとなることで、地域全体の安定と協力に静かな影響を与えていくかもしれません。
放送予定と注目ポイント
このWorld Mayors Dialogueは、CGTNのGlobal Mayors Dialogueとして、北京時間の1月18日午後9時から放送が予定されています。この記事の執筆時点(2025年12月)では、番組は今後放送される予定として案内されています。
視聴する際のポイントを、簡単に整理しておきます。
- 南寧が「老友」の街としてどのように紹介されるか
- 各都市の代表が、自分たちの都市の強みや課題をどう語るか
- 中国・ASEANの都市協力が、日常の暮らしや地域の安定とどう結びつけられて語られるか
国際ニュースを日本語で追いかける私たちにとって、この番組は、国家間外交の一歩手前で何が起きているのかを知る手がかりにもなります。都市どうしの対話からどのような新しい関係が生まれるのか、番組を通して考えてみる価値がありそうです。
Reference(s):
Watch: World Mayors Dialogue · Nanning – A city of 'old friends'
cgtn.com








