ライブ配信で巡る四川「綿竹年画」 中国春節を彩る木版年画の世界
2025年12月、来年の春節を前に、中国では新年を迎える準備が少しずつ始まりつつあります。その節目となる「小年(小さな新年)」に合わせて、四川省の綿竹年画村から、中国の無形文化遺産である「ミャンズー木版年画」の魅力を紹介するライブ配信が予定されています。色鮮やかな年画の世界をオンラインで体験できる今回の企画は、日本の視聴者にとっても、中国の春節文化を身近に感じるきっかけになりそうです。
春節前の「小年」に行われるライブ配信とは
今回のライブ配信は、中国の春節(旧正月)の前段階として重要視される「小年」に行われます。「小年」は、家の掃除や新年飾りの準備が本格化するタイミングとされ、新しい一年を迎えるための気持ちを整える日でもあります。
配信では、四川省にある綿竹年画村を訪ね、現地の工房や制作現場をオンラインで巡りながら、ミャンズー木版年画の制作工程や背景にある物語に迫ります。視聴者は、スマートフォンやパソコンから、現地さながらの臨場感で職人たちの手仕事を間近に見ることができます。
ミャンズー木版年画とは何か
ミャンズー木版年画は、中国四川省の綿竹地区で受け継がれてきた伝統的な年画で、中国の無形文化遺産にも位置づけられています。春節の時期に家の中や扉に貼られる「年画」は、新年の幸福や繁栄、家族の無事を願う象徴として親しまれてきました。
綿竹の年画は、次のような点で知られています。
- 木版を使った技法:絵柄を彫り込んだ版木に色をのせ、紙に刷り出す伝統的な木版画の手法が用いられます。
- 鮮やかな色彩:赤や黄色など縁起の良い色を大胆に使い、遠くからでも目を引く華やかさがあります。
- 吉祥を表すモチーフ:福や富、長寿、子孫繁栄などを意味するモチーフが描かれ、新年の願いが込められます。
今回のライブ配信では、こうした特徴を持つミャンズー木版年画が、どのように作られ、どのように新年を迎える人々の暮らしを彩っているのかが紹介されます。
カメラが追う「職人の手仕事」
ライブ配信の見どころの一つは、職人たちの手元をじっくりと映し出す映像です。伝統技法の細かな工程を、解説とともにリアルタイムで見られる点が特徴です。
版木を彫る工程
まず、絵柄の下絵をもとに、木の板に線を写し取り、のみや刃物を使って細部まで彫り進めていきます。線の太さや深さの違いが、刷り上がったときの表情に直結するため、一つ一つの動きに集中力が求められます。
色を重ねていく工程
次に、版木に色をのせ、紙に何度も刷り重ねていく作業が続きます。色の順番や濃淡の調整によって、画面の立体感や華やかさが変わるため、経験に裏打ちされた感覚が必要とされます。ライブ配信では、こうした一連の工程が「一枚の年画ができあがる物語」として紹介される予定です。
「福」「幸福」「繁栄」を可視化するアート
今回テーマとなるミャンズー木版年画は、単なる装飾品ではなく、「福」「幸福」「繁栄」といった新年の願いを、視覚的なかたちにしたアートともいえます。絵の中に込められたメッセージを知ることで、中国の春節文化の奥行きがより立体的に見えてきます。
例えば、
- 笑顔の人物像には、穏やかな一年への願い
- 豊かな収穫を思わせるモチーフには、仕事や生活の実りへの期待
- 子どもたちの姿には、未来への希望
といった意味が込められている場合があります。ライブを通じて、こうした象徴の読み解き方に触れられることも、視聴者にとっての学びとなりそうです。
デジタル時代に広がる無形文化遺産の楽しみ方
今回のライブ配信は、現地に行かなくても無形文化遺産の世界に触れられるという点で、デジタル時代ならではの試みです。国境を超えて、オンラインで伝統文化を共有することで、
- 現地の空気感や職人の表情をリアルタイムで感じられる
- チャットやコメントを通じて、疑問や感想をその場で共有できる
- アーカイブが残れば、時間や場所を問わずに視聴できる
といった利点が生まれます。日本にいながら中国の春節文化を知りたい人にとっても、教養としてだけでなく、日常の会話のネタやSNSでの共有コンテンツとして楽しめる内容となるでしょう。
日本の読者にとっての問いかけ
中国四川省の綿竹年画村から伝えられるミャンズー木版年画の世界は、日本の年末年始の風景と重ね合わせて考えるヒントにもなります。私たちの身近な正月飾りや年賀状も、よく考えてみれば「新年の願いを可視化する文化」といえます。
ライブ配信をきっかけに、
- 自分たちの新年の風習を、改めて他者の目で見直してみること
- 異なる文化の新年の祈りに、どんな共通点や違いがあるかを考えてみること
は、グローバルな視点を持つうえでも有意義です。春節前のこのタイミングに、中国の伝統文化に触れながら、自分自身の一年のスタートのあり方を静かに見つめ直してみるのも良いかもしれません。
Reference(s):
cgtn.com








