シーザン地震から3週間 定日県の被災村で進む復旧と春節 video poster
中国南西部・シーザン自治区の定日県で発生したマグニチュード6.8の地震から3週間余り。チョモランマの麓にある被災地では、今も傷跡が残る一方で、春節(旧正月)を迎えた人々の暮らしが少しずつ戻りつつあります。本稿では、CGTNの現地リポートを手がかりに、復旧の現状とその背景を整理します。
山岳地帯を揺らしたマグニチュード6.8
今回の地震は、中国南西部のシーザン自治区にある定日県を襲いました。番組の紹介によれば、震源地は世界最高峰チョモランマ(英語名・Mount Qomolangma)の近くで、山岳地帯の集落が大きな揺れに見舞われました。
地震発生から3週間余りが経過した今も、住宅や道路などに残るひび割れや崩れた斜面など、物理的な「傷跡」ははっきりと目に見えるとされています。一方で、人々が外に出て日々の用事をこなす姿など、かつての暮らしを思わせる光景も少しずつ戻りつつあると伝えられています。
春節を迎える被災地という時間
現地の人々は、地震から間もないこの時期に、春節という一年で最も大きな節目を迎えています。家族や友人が集まり、旧暦の新年を祝う春節は、多くの人にとって「日常」の象徴でもあります。
その春節を被災地で迎えることは、複雑な意味を持ちます。まだ片付いていない瓦礫や仮設の住まいが目に入る一方で、新年を祝う飾り付けや灯りがともれば、「これからの一年をどう生きていくか」を静かに問いかける時間にもなります。
CGTNの番組紹介は、「傷跡は残りつつも、普通の生活の兆しが徐々に戻っている」と伝えています。祝祭の空気と、復旧という現実の作業が、同じ場所・同じ時間に共存している様子が浮かび上がります。
CGTN記者が訪ねる「最も被害の大きい村」
中国国際テレビ(CGTN)の記者、楊静昊(Yang Jinghao)氏は、定日県の中でも特に被害が大きかったとされる村を訪れ、復旧の状況を取材する予定です。
番組説明では、復旧工事の進捗や、住民の日常生活がどこまで取り戻されているかを中心に、現地の声を伝えるとしています。地震の「その後」を丁寧に追うことで、数字や地図だけでは見えにくい被災地の現在を浮かび上がらせようとしています。
山岳地域の地震と「見えにくさ」
シーザン自治区のような山岳地帯では、地震が発生しても、都市部に比べて現地の状況が外部に伝わりにくいことがあります。人口が比較的少なく、集落が広く散らばっているため、被害の全体像をつかむには時間がかかる場合が多いからです。
こうした地域での復旧は、道路や通信の確保など、基盤となるインフラの安定が重要になります。同時に、伝統的な生活様式や地域のつながりを尊重しながら、どのように生活再建を進めていくのかも大きな課題です。
今回のように、現地からの映像と証言が国際ニュースとして発信されることで、離れた場所にいる視聴者も、被災地の空気感や人々の表情を共有しやすくなります。それは、単に「災害を知る」だけでなく、「災害の中でも続く日常」を知るきっかけにもなります。
復旧のニュースをどう受け止めるか
災害報道は、ともすると発生直後の被害規模に注目が集まりがちです。しかし、実際に被災地の人々の生活がどう変わり、どのように立て直されていくのかは、中長期的な視点がなければ見えてきません。
地震から3週間余りが経ち、春節という節目を迎えつつある定日県の村を訪ねる今回のリポートは、「復旧の途中経過」を共有する試みでもあります。瓦礫が片付き、生活のリズムが戻り始めたとき、人々は何を大切にしようとしているのか。そうした点に目を向けると、ニュースの見え方も少し変わってくるかもしれません。
画面越しに伝わるのは、被害の大きさだけではなく、日常を取り戻そうとする静かなエネルギーです。その一つひとつの表情や動きを、ゆっくりと追ってみることが、遠く離れた場所にいる私たちにできる小さな関わり方の一つでもあります。
Reference(s):
Live: Visiting Xizang's quake-hit region for latest recovery efforts
cgtn.com








