中国映画で旅する中国 世界最大の撮影所・横店が映す文明と歴史 video poster
中国映画が世界のスクリーンで存在感を高めるなか、中国東部・浙江省東陽市の横店にある世界最大の映画スタジオが、中国旅行と歴史ドラマをつなぐ場所として注目されています。
中国映画で旅する中国――横店という舞台
中国映画が国境を越えて観客を獲得するにつれ、「あの壮大な歴史映画はどこで、どうやって撮られているのか」と気になる人が増えています。その答えの一つが、浙江省東陽市の横店にある巨大な映画スタジオです。
横店のスタジオは世界最大の映画スタジオとされ、これまでに数えきれないほど多くの中国映画やドラマの撮影に使われてきました。中国本土の映像作品を見慣れた人なら、一度は画面のどこかで横店の風景を目にしているかもしれません。
秦・唐・宋…時代をまたいで歩ける「歴史の街」
横店の特徴は、ただの撮影所ではなく、「歩ける歴史の街」として作り込まれていることです。スタジオには秦代の宮殿や、唐・宋の時代を思わせるにぎやかな街路や市場が再現されています。
映画スタッフだけでなく、訪れる人もこれらのセットの中を歩くことができ、まるでタイムスリップしたかのように古代の中国の暮らしや建築の雰囲気を体感できます。歴史がスクリーンの向こう側だけでなく、自分の足元で立ち上がってくるような感覚です。
スタジオと町が担う中国文明の継承
横店と、そこで生まれる数々の作品は、単なる観光地や撮影場所にとどまりません。古代の建築様式や生活風景を細部まで再現することで、中国文明のイメージを次の世代へと伝える役割も担っています。
歴史への入り口が教科書だけだった時代から、映画やドラマを通じて物語として歴史に触れる時代へ。横店のような場所は、その転換点に立つ存在だと言えます。視覚的なインパクトと物語の力が合わさることで、過去の出来事や文化が身近なものとして感じられるようになります。
CGTN特別番組「China Travel with Chinese Films」
こうした横店の姿を取り上げたのが、CGTNの番組「World Insight」による特別企画「China Travel with Chinese Films」です。
番組では、古代中国を題材にした歴史映画がどのように現代のスクリーンでよみがえるのか、そして横店のスタジオやその周囲の町が、中国文明をどのように保存し、次の世代へ受け継いでいるのかをテーマにしています。
制作の舞台裏や横店の意義について知るため、番組は多様なバックグラウンドを持つ映画プロデューサーたちに話を聞きました。歴史表現に向き合う姿勢や、ロケ地選びの考え方など、映像制作の現場ならではの視点が紹介されています。
この特別番組は、2025年2月27日(木)午後2時(北京時間)に放送されました。
スクリーンの向こう側を想像するという楽しみ
中国映画やドラマを日本から見るとき、私たちは往々にして作品そのものに注目しがちです。しかし、その背後には、横店のように膨大な時間と労力をかけて歴史空間を作り上げる人たちの仕事があります。
「この宮殿は横店のどのセットだろう」「この街並みを実際に歩いたらどんな音や匂いがするのか」と想像しながら作品を見ると、中国映画は物語を追うだけでなく、中国を旅する体験にも近づいていきます。
映画を入り口に中国文明や歴史への理解を深める――横店と特別企画「China Travel with Chinese Films」は、そんな新しい国際ニュースの読み方・映像の楽しみ方を静かに提案していると言えそうです。
Reference(s):
Live: China travel with Chinese films – a World Insight special
cgtn.com








