中国雲南省の「空飛ぶバナナ」 ドローンが山あいの農業を変える video poster
中国南西部・雲南省の山あいで、バナナ畑の上空を箱を抱えたドローンが飛び交っています。かつて人が担いでいた重い収穫物を空から運ぶこの仕組みが、農家の働き方を静かに変えつつあります。国際メディアCGTNのチャン・ジェンニ記者は、段々畑のように広がるバナナ農園を歩きながら、その変化を伝えました。
中国雲南省発の国際ニュース 山あいに広がるバナナ畑
雲南省は険しい山々が連なる地域で、バナナなどの作物は標高の高い斜面にも植えられてきました。こうした畑は道路から離れた場所にあることが多く、農家にとって収穫後の運搬は長年の悩みでした。
収穫期になると、農家は房ごと切り取った重いバナナを手作業で山道の下まで運び、集荷場に集めなければなりませんでした。急な斜面を何度も往復する作業は、まさに腰を痛めかねない重労働でした。
ドローンが運ぶ「空飛ぶバナナ」
ここ数年、そうした風景の上空に新しい主役が現れました。農業用ドローンです。バナナ畑の間を縫うように飛び、収穫したバナナを載せたコンテナを谷あいからふもとの集荷ポイントまで運んでいきます。
CGTNの映像では、ドローンがまるで空飛ぶバナナのように荷物をつり下げ、急斜面を一気に越えていく様子が映し出されています。これまで人の肩にかかっていた負担を、機械が引き受け始めていることが分かります。
農家の一日はどう変わったのか
ドローンの導入は、農家の一日の流れを変えつつあります。これまで運搬に費やしていた時間と体力を、畑の手入れや収穫そのもの、品質の確認などに振り向けられるようになりました。
- 急な山道を往復する時間が減る
- 収穫や選別など、付加価値の高い作業に集中しやすくなる
- 体力面の負担が軽くなり、安全性の向上も期待できる
CGTNのチャン・ジェンニ記者は、現地の農家とともにバナナの段々畑を歩き、ドローンが導入された後の作業の様子をカメラに収めています。人が山道を下りる代わりにドローンが谷を飛び越えることで、日々の仕事がどのように変わるのか。その変化を間近で見せるリポートとなっています。
山間地域の農業とテクノロジーのこれから
雲南省の事例は、山が多い地域の農業がテクノロジーによってどう変わり得るかを示しています。収穫物の運搬という「最後のひと仕事」を機械が支えることで、農業の現場にどんな余裕が生まれるのかを考えさせられます。
今回紹介されたように、農業用ドローンは、これまで人の力に頼ってきた作業にも使われ始めています。人の仕事を完全に置き換えるのではなく、危険で負担の大きい部分を肩代わりし、農家がより安全に、長く働ける環境をつくる役割が期待されています。
山あいのバナナ畑で始まった空飛ぶバナナの試みは、国境を越えて共有されるべき問いも投げかけます。私たちの身近な農村では、どの作業がいちばん負担になっているのか。その部分をテクノロジーで支えたとき、地域の暮らしはどう変わるのか。雲南省からの国際ニュースは、そんなことを考えるきっかけにもなりそうです。
Reference(s):
Watch: 'Flying Bananas’: Drones help Yunnan's agriculture soar
cgtn.com








